
JRA宝塚記念(G1)「2頭出しは人気薄を狙え」に一致!? タイトルホルダー、デアリングタクトに引け取らない魅力…武豊アリーヴォに一角崩しの期待大

26日に阪神競馬場では上半期のドリームレース・宝塚記念(G1)が開催される。天皇賞・春(G1)を楽勝したタイトルホルダー、断然人気を裏切った前走の大阪杯(G1)9着から巻き返しを期すエフフォーリアも出走。直接対決で3戦全敗の天敵に絶好調の現役No.1ステイヤーがどう挑むのかも興味深い。
とはいえ、同世代のライバル2頭以外にも復調が報じられている三冠牝馬デアリングタクト、大阪杯を制したポタジェにドバイターフ(G1)を勝利したパンサラッサなど、G1勝ち実績のある馬が5頭参戦。例年以上にハイレベルのレースが見られそうだ。
その一方、宝塚記念はこのレースで初G1制覇を遂げた馬が、過去に複数誕生していることでも有名である。G1勝ち実績がなかったとしても伏兵の激走には注意したい。
中でも今回特に注目したいのは、武豊騎手がコンビを組むアリーヴォ(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)だろう。
これまで挙げた5勝すべてが小倉ということもあり、典型的な小倉巧者と思われがちだが、前走の大阪杯では7番人気に反発して3着に善戦したことは大いに評価できる。
ジャックドールの逃げで前半のペースが流れたように見えて、勝ち馬のポタジェは最後の直線で4番手からの抜け出し、3番手のレイパパレが2着に粘っているように結果的に前残りの決着。末脚不発に終わった後方待機組からただ1頭、勝ち負けを演じたアリーヴォのポテンシャルの高さが垣間見えた走りだった。
「2頭出しは人気薄を狙え」に一致!?
同馬を管理している杉山厩舎はデアリングタクトとの2頭出し。22日現在、『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズによると、デアリングタクトが4番人気でアリーヴォは6番人気となっている。
これといって明確な根拠はないが、同じ厩舎の馬が2頭出走した際、人気のない方の馬が好走するという「2頭出しは人気薄を狙え」という競馬の格言もアリーヴォの激走を後押ししてくれそうだ。
そして今回、この格言は父のドゥラメンテにも当てはまるかもしれない。
今年の宝塚記念に出走予定のドゥラメンテ産駒のもう1頭は、1番人気も予想されているタイトルホルダー。血統的な意味でも「2頭出しは人気薄を狙え」に合致するのだ。
そこへきて鞍上には宝塚記念で現役最多4勝を誇るレジェンド武豊騎手。大阪杯では前の馬を捕まえ切れなかったが、今回は快速で飛ばすパンサラッサとタイトルホルダーがハイペースを演出する可能性が高いはず。
大阪杯で見せたパフォーマンスを再現できれば一角崩しも夢ではない。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。
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