
JRA武豊「手応えがありませんでした」期待の大本命がよもやの最下位、ドウデュース不在の秋…「菊花賞空いているよね?」陣営の青写真に暗雲漂う

秋の大舞台を目論んでいた陣営に厳しい現実が突き付けられた……。
10日、函館競馬場で行われた10Rの横津岳特別(2勝クラス)は丹内祐次騎手の9番人気アスティが優勝。上位人気に推された若駒たちを相手に、6歳馬が貫録の差し切り勝ちを決めた。
期待の大本命がよもやの最下位…
その一方で、大本命と目されていた武豊騎手のフィデル(牡3、栗東・友道康夫厩舎)は、まさかの最下位。ハイレベルと評される3歳世代の重賞で好走していた実績の持ち主。前走の奥尻特別(1勝クラス)でも他馬に力の差を見せつけて快勝しており、2勝クラスでも昇級の壁はないとファンが考えたのも無理はない。
この日のフィデルは何かが違っていた。
13頭立ての芝2600mのレース。好スタートを決めて4番手を追走する。1000m通過63秒3のスローで流れた展開的にも絶好のポジション。武豊騎手も後は直線で抜け出すだけのはずだった。
しかし、さあここからというところで目を疑うような光景が繰り広げられた。勝負どころとなる最終コーナーを迎えても、フィデルの反応が思いのほかよくないのだ。叱咤激励する鞍上のアクションに反し、そのまま伸びることなくズルズルと後退。あろうことか屈辱的なシンガリ負けを喫したのである。
「前半リキんでいました。途中から折り合って走ったのですが、3コーナーで手応えがありませんでした。1周半走るコースは合わないのかもしれません」
レースをそう振り返った武豊騎手だが、不可解な敗戦だっただけにさすがに歯切れが悪い。前走から600mの距離延長となったものの、それだけが敗因とは言い切れないほどの惨敗。もしかしたら道中で何かアクシデントでもあったのではないかと勘繰りたくもなるが、ただ現時点ではこれといって情報も出ていない。
ハッキリしているのは見せ場なく敗れたという現実だけだ。
「うーん、どうしちゃったんでしょうか。デビュー以来掲示板を外すこともなかった馬でしたし、ここまでの大崩れは驚きでした。距離の問題だったのか、それとも気性的な難しさを見せたのか……。これといった敗因も分からないため、次走を見てみないことには何とも言えませんね」(競馬誌ライター)
デビュー時から「2億円ホース」として注目を集めたものの、春の若葉S(L)を3着に敗れたことでクラシック出走が叶わなかったフィデル。今回のレース前には武豊騎手が『スポーツニッポン』の取材に「(友道師からは)“菊花賞、空いているよね?”と言われた」と話していたほど期待も大きかった。秋の大一番を視野に入れていた陣営としても芝2600mを使ったということは本番を意識しての距離延長だろう。にもかかわらず、よもやの惨敗に終わった今回の結果は、フィデル陣営の頭を大いに悩ませるに違いない
また、同馬を含めた昨年のホープフルS(G1)上位組に負の連鎖が続いていることもひとつの気がかり。クラシック出走を果たしたキラーアビリティ、ジャスティンパレス、ラーグルフらはいずれも春のクラシックで結果を残すことが出来なかった。
さらに、下半期に入ってもホープフルS5着だったボーンディスウェイが3日に行われたラジオNIKKEI賞(G3)で1番人気に支持されるも6着。今回のフィデルもまさかの最下位に終わるなど負の連鎖を断ち切れないでいる。
ラスト一冠の菊花賞を残すのみとなったクラシックだが、皐月賞馬ジオグリフは持病の喉鳴りもあって、長距離を走る菊花賞への参戦は考えにくい上、ダービー馬のドウデュースは凱旋門賞(仏G1)に挑戦を予定しており、菊花賞戦線はかなりの混戦が予想されている。
それだけに、ここを快勝するようなら菊候補として大きく前進したはずのフィデルの敗戦は残念な限り。飛躍の秋へ向け真価を問われる2億円ホースの逆襲はあるのだろうか。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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