
「怪物」揃いの3兄弟が秋競馬を席巻!? 天栄場長が絶賛した3歳のホープ
暑かった8月も終わりを迎え、ローカル開催が続いた夏競馬も残すところあと1週間。先週末にはスプリンターズS(G1)のステップ競走であるキーンランドC(G3)が行われるなど、徐々に秋のG1シーズンの足音が近づいてきている。
こうした中で、秋の飛躍に期待がかかるある馬の次走が明らかになった。その馬こそがサリエラ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)である。サリエラは現在新馬戦、1勝クラスを連勝中であり、次走は9月18日のローズS(G2)に向かう予定。最後の1冠・秋華賞(G1)を獲るべく、“遅れてきた怪物”がついに始動する。
今回、このサリエラの次走を明かしたのは放牧先であるノーザンファーム天栄で場長を務めている木實谷雄太氏。25日の『東京スポーツ』に掲載された自身のコラムにて以下のように綴っている。
天栄場長が絶賛
「復帰予定は秋華賞トライアルのローズS。春のクラシック戦線で戦ってきた馬たちと比較してもサリエラの能力は同等以上のものがあると思っていますので、ぜひその走りにご注目ください」
木實谷氏はサリエラについて、春クラシックの主役たちと「同等以上」の高い力を持っていると絶賛。秋華賞制覇に向けて、並々ならぬ自信と期待が伺えるコメントだ。
サリエラは父ディープインパクト、母サロミナは独オークス(G1)を制した名牝という良血馬。兄弟にはサラキアやサリオスといった活躍馬がいる血統であり、デビュー以前から大きな期待を背負っていた。
その期待に応えるように11月のデビュー戦は無事に勝利し、次走はクラシック戦線へ向けた賞金加算を狙いフラワーC(G3)へ出走する予定であった。しかしながら脚部不安の影響により出走を断念、春の大舞台へ挑むことは叶わなかった。
その後は一旦休養を挟み、6月に1勝クラスを古馬相手に難なく突破。2戦2勝とまさに“遅れてきた怪物”と呼ぶに相応しい戦績を持つサリエラが、遂に今回のローズSで世代のトップクラスの面々と相対することになる。春の無念を晴らす走りをみせて秋華賞へと駒を進めることができるだろうか。
このようにサリエラが注目を浴びる一方で、サリエラの兄たちもまた今秋の飛躍に大きな期待が寄せられている。

2つ上の半兄・サリオスは春の安田記念(G1)で3着に好走し、国内のレースで約1年半ぶりに馬券内に食い込んで復活の兆しをみせた。今秋は2年前に制した毎日王冠(G2)から始動予定であり、順調ならばそこからマイルCS(G1)への転戦が想定される。
かつては無敗の3冠馬コントレイルのライバルとしてクラシック戦線で活躍していたサリオスだが、古馬になって以降は未だに勝利を挙げることはできていない。今秋こそは完全復活を果たし、悲願のマイル王の称号を掴みたい。
1つ上の全兄・エスコーラはデビューから5戦4勝という抜群の成績で今夏ついにOP昇格。3歳夏の初勝利から1年1か月と少々時間を要したが、今秋はついに重賞の舞台でその走りを見ることができるはずだ。
エスコーラの今後のローテーションは定かではないが、仮に次走で順調に賞金を加算できれば秋のG1レースも視野に入ってくるはずだ。エスコーラはマイル~1800mを主戦場としているため、マイルCSの舞台でサリオスとの兄弟対決も実現するかもしれない。
同じ1頭の名牝から生まれたサリエラ、エスコーラ、サリオスの3頭の怪物たち。果たしてこの3頭は今秋どのような活躍ぶりをみせるのか、3兄弟の今後のレースに要注目だ。
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