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希代のスプリンターにして名種牡馬、ロードカナロアがどうしても勝てなかったセントウルS

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 11日、中京競馬場にてスプリンターズS(G1)の前哨戦となるセントウルS(G2)が開催される。大一番に向けての一叩きで出走する馬、サマースプリントシリーズの最終戦ということもあって、夏のスプリント王の称号をかけて走る馬など各陣営の目論見は様々だ。

 2006年からG2に昇格したこともあり、近年の勝ち馬にはスピード自慢の名馬の名前が並ぶ。特に近6年の勝ち馬はいずれもG1馬というハイレベルな決着となっている。

 過去10年のこのレースの勝ち馬を見渡して「おや?」と思った読者は鋭い。意外なことに希代の名スプリンターの名前が見当たらないのだ。初年度産駒から歴史的名牝アーモンドアイを送り出したほか、サートゥルナーリア、ステルヴィオ、レッドルゼル、パンサラッサ、ダノンスコーピオンなど数多のG1馬を生み出した名種牡馬でもあるロードカナロアがその馬だ。

 生涯成績19戦13勝、重賞7勝うちG1 4勝のほか、当時最も近くて最も高い壁と言われていた香港スプリント(G1)を日本馬で初めて勝っただけでなく、連覇まで成し遂げている名馬の1頭である。

 これほどの名馬が2度挑戦してなぜか2度とも2着に終わっているのがこのセントウルS。

 戦績を追ってみるとデビューは12月の小倉で、ここではスピードの圧倒的な違いを見せつけて逃げを打ち、持ったまま6馬身差の圧勝劇を演じている。このあと2戦は2着に終わったが、500万下(現1勝クラス)の特別戦をやはり逃げて3馬身半差をつけて完勝すると、ここからクラシックにまったく目を向けずオープン特別を連勝し、その勢いに乗って京阪杯(G3)、シルクロードS(G3)まで5連勝。無双状態で迎えた高松宮記念(G1)は1番人気に推されるも3着に敗れてしまう。この1戦のあと一息入れて夏シーズン突入。休み明けの函館SS(G3)を2着したあと、4歳の大目標となったスプリンターズSに向けて前哨戦のセントウルSに駒を進める。

まさに脚元を掬われたレースに…

 レースでは好スタートを決めるとそのまま一度はハナに立つが、同じくスタートを決めた別の2頭にハナを譲って道中はやや離れた3番手の競馬。4コーナーから直線に入ったところで、内のカレンチャンとの叩き合いになりゴール手前でようやくカレンチャンを突き放し、そのままゴールと思ったところで外から飛んできたエピセアロームにゴール前でアタマ差交わされ2着。まさに脚元を掬われたレースとなってしまった。

 夏シーズンから前哨戦を2戦連続で落としたことが響いたのか、本番のスプリンターズSでは1番人気をカレンチャンに譲って2番人気に甘んじる。だが、今度は中団待機から鋭い差し脚で前のカレンチャンを交わし、3/4馬身差で初のG1タイトルを手に入れる。

 このあと、香港スプリントに出走して日本馬初勝利の偉業を達成し、2月に復帰して阪急杯(G3)で58kgの酷量を背負わされながら勝利。続く高松宮記念、安田記念(G1)を連勝して春シーズンを終える。

 そして迎えた秋シーズン。初戦に前年敗れたセントウルSを選択。G1 3勝ということもあって斤量は58kgと、このときのメンバーの中でも突出したものとなったが、単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推される。

 このときもスタートを決めると無理せず前を行かせて3番手をキープ。直線に入って前で粘るハクサンムーンを追いかけるが、ステッキが入ってもその差が縮まらない。結果、クビだけ捉えきれずまたも2着に敗れた。3着と3馬身半の差がついたことも、この2頭の力がいかに飛び抜けたものかがうかがい知れる。

 だが、ここで敗れながらもスプリンターズSでは単勝1.3倍の圧倒的1番人気に応えて連覇達成。さらに香港スプリントにも出走して連覇する強さを見せて引退を飾った。

 これだけの強さを誇ったロードカナロアだが、セントウルSだけは鬼門だったようでどうしても勝てなかったのだ。要因を挙げればいくつかは考えられる。まず、関西馬だったにもかかわらず、キャリアの中で阪神コースは3回しか走っておらず、うち2回がセントウルSだったということで、馬が不得手にしていた可能性がある。ただ、同コースの阪急杯を勝っているので、そうとも言い切れないか。

 2戦ともレース間隔を空けた秋初戦だったことから、仕上がりきっていなかったという可能性もある。ただ、これもレース間隔が空いた阪急杯で勝利しているので、決定的な原因とは言い難い。2度目の挑戦は58kgを背負っていたので、斤量が響いたとも言えそうだが阪急杯で58kgを背負って勝っているので、斤量でもなさそうである。

 改めて振り返っても謎が多いロードカナロアのセントウルS敗戦。だが、産駒がしっかりそれを巻き返しており、一昨年はダノンスマッシュが父の敵を討っている。今年も産駒が2頭エントリーしているが、父の無念を晴らすような走りをしてくれるだろうか。

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