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ノーザンファームに8年ぶりの緊急事態!? 生産界の絶対王者に“沈黙の夏休み”…秋のG1戦線で名誉挽回なるか

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撮影:Ruriko.I

 今週から中山競馬場と中京競馬場の2場開催が始まり、競馬界の季節も夏から秋へと移り変わってゆく。

 熱く盛り上がった夏競馬を振り返ると、最大の注目レースである札幌記念(G2)をクラウン日高牧場生産のジャックドール(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎)が制するなど、生産界の絶対王者・ノーザンファーム生産ではない馬(以下、非ノーザン馬)の活躍が目立った。

生産界の絶対王者に“沈黙の夏休み”…

 7月から8月にかけて施行されたJRAの重賞競走は全部で19レース。そのうち14は非ノーザン馬が優勝し、特に8月においては9つの重賞レース全てで非ノーザン馬が勝ち馬となった。

 ノーザンファームの生産馬(以下、ノーザン馬)が同一月の重賞を1勝もできなかったのは2014年7月以来のことで、8年ぶりの珍事である。月が替わり、先週行われた3つの重賞レースでもノーザン馬は勝つことができず、悪い流れを断ち切ることができなかった。

 しかし過去のデータを見れば、ノーザン馬はここから確実に巻き返してくると予想できる。

 昨年、ノーザン馬は重賞58勝を挙げたが、そのうち夏場の7-8月は僅か4勝だけにとどまり、今年よりも少ない数字だった。それでも9-10月で14勝するなど大きく巻き返し、年末は朝日杯FS→有馬記念→ホープフルSの平地G1を3連勝で締めくくっている。

 そうした傾向は昨年に限ったことではなく、ノーザン馬の月別重賞勝利数を2ヶ月毎の括りで集計すると、12年連続で7-8月の勝ち数が一番少ないという結果になっている。夏場に低調なのはノーザンファームにとって通常運転なのだ。

 一方で、これから迎える秋~冬はノーザンファームにとって「収穫期」ともいえる得意のシーズンだ。

 9-10月の重賞勝利数は4年連続で10勝を超えており、20年の11-12月には近10年で断トツの18勝を挙げた。

 一番不得意な7-8月と得意な9-10月を比較すると、4年連続で重賞勝利数が倍増している。本稿では重賞“勝利数”を比較しているので念のため断っておくと、夏場と秋シーズンで重賞施行数に差はあるが、勝ち数の差ほど大きなものではない。
(重賞施行数 7-8月:19、9-10月:24、11-12月:26 ※数字はいずれも2022年)

「夏に重賞勝利数が落ち込み、秋にⅤ字回復するという傾向は、やはりノーザンファームがG1などの大きなレースに力を入れていることの表れでしょう。

同牧場は北海道の牧場施設の他にも、福島県のノーザンファーム天栄や滋賀県のノーザンファームしがらきといった大規模な外厩施設を保有しています。そこを利用すれば長距離輸送することなく夏休みが取れますし、実際に夏場は重賞の出走数自体も少ない。これからG1・G2のレースも増えてくるので、夏場に英気を養ったノーザンファーム生産馬たちが巻き返してくる可能性は高いと思います」(競馬記者)

 10日の紫苑S(G3)を早速スタニングローズが制したように、例年通りであれば、そろそろ絶対王者のエンジンがかかってくる頃。ノーザン馬は馬券的にも人気になることも多いが、これからの季節は仲良く付き合っていくことも考えたほうが良さそうだ。

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