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G1制覇も遂げた名門サラブレッドクラブ「解散」秒読み…キズナ、エピファネイアと死闘を演じた日本ダービーから9年、有望3歳馬も売却へ

G1制覇も遂げた名門サラブレッドクラブ「解散」秒読み…キズナ、エピファネイアと死闘を演じた日本ダービーから9年、有望3歳馬も売却への画像1
撮影:Ruriko.I

 毎週木曜日に『楽天市場』にて行われているサラブレッドオークション。様々な事情で売却せざるを得なくなった競走馬の新たな活躍の場をインターネットを通して広く募ることを目的に行われており、年々注目度が高まっているセリ市だ。

 このオークションでは主に、競走馬としてのピークを過ぎた馬や3歳未勝利戦を勝ち上がれずに中央登録を抹消になった馬などが出品されているが、今週15日に行われたオークションでは珍しく、将来性豊かな2頭の馬が出品されたことで話題を呼んだ。

 出品されたのはアポロルタ(牝3歳、美浦・中舘英二厩舎)とアポロリヤム(牡3歳、美浦・鈴木伸尋厩舎)の2頭。共に持つ冠名「アポロ」が示すようにアポロサラブレッドクラブの所有馬である。

 アポロルタは昨年9月の新馬戦で勝利し、京王杯2歳S(G2)やフラワーC(G3)といった重賞の舞台も経験した。アポロリヤムも既に未勝利戦を勝ち上がっており、1勝クラスでも2度の2着をマークし現級でも通用する実力をみせている。

 2頭共に既に初勝利を挙げているため、今後も中央競馬の舞台で戦い続ける資格を有している。3歳という年齢を考えても、本来サラブレッドオークションに登場するような存在ではない。今回は異例ともいえる出品だ。

 将来有望な2頭の3歳馬が、いったいなぜ売却されたのか。この2頭の商品ページを見ると、その意外な理由が記されていた。

「アポロサラブレッドクラブは、解散を見据え、全ての所有馬を手放す事となった事から、今回のオークションに上場する運びとなりました」

 アポロサラブレッドクラブは中央競馬で所有馬が初出走してから、今年で20年目の節目を迎えている。「アポロ」の冠名も、今となってはファンにとってお馴染みの存在といえるが、どうやら看板を下ろすことが決まってしまったようだ。

「アポロ」の名を背負った活躍馬といえば、2013年の日本ダービー(G1)に出走したアポロソニックが思い出される。

 アポロソニックは青葉賞(G2)で2着に食い込み何とか日本ダービー出走を果たしたものの、その他に目立った実績はなく、戦前の評価は8番人気の伏兵扱いであった。

 だがレースでは抜群のスタートから逃げを打つと、一時は先頭を譲ったものの最後の直線の入り口で再び先頭へ。その後も驚異の粘りをみせ、キズナ、エピファネイアに次ぐ3着に好走してみせた。

 日本競馬の最高峰・日本ダービーの舞台で、世代の頂点まで0.3秒に迫る粘りを見せたアポロソニック。その後は故障を発生してしまい、結果的にこのダービーでの大駆けがラストランとなってしまったが、記録よりも記憶に残る名馬であったといえるだろう。

 その他にも、東京大賞典(G1)を勝つなどダート戦線で長く活躍したアポロケンタッキー、障害G1で2勝を挙げたアポロマーベリックなど「アポロ」軍団はこれまで数々の活躍馬を輩出してきた。

 現在もアポロサラブレッドクラブは、ダートOP2勝を誇るアポロビビなど10頭の中央所属馬を所有している。だがクラブが解散されるとなれば、この10頭が「アポロ」の名を冠する最後の馬となるようだ。

 近年では藤田晋氏や三木正浩氏のような新興オーナーの台頭が目立つが、その一方で先日には「タニノ」軍団がラストランを迎えたように、ファンにもなじみ深い冠名が続々と消滅しつつある。

 時代は変わりゆくものであり仕方の無い事ではあるが、今回の「アポロ」軍団消滅の報も含めたこうした流れには、1ファンとしては寂しさを感じてしまう。

 仮にクラブが解散し所有権が別のオーナーに移ったとしても、最後の10頭は「アポロ」の名を背負い戦い続けるだろう。ぜひとも最後の「アポロ」軍団には、もう一花咲かせてもらいたいものである。

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