GJ > 競馬ニュース > 【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!
NEW

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!の画像1

 いよいよ秋競馬も3週目。25日に中山競馬場で行われるのは天皇賞・秋(G1)の前哨戦、オールカマー(G2)だ。

 年によってメンバーレベルにばらつきがあるこのレース。今年は三冠牝馬を筆頭に重賞ウイナーが多数出走を予定している。

 実績面で抜きんでているのは、2年前に無敗で牝馬三冠を達成したデアリングタクト(牝5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)だろう。

 惜敗続きだった昨年春に右前脚に繋靱帯炎を発症。長期離脱を強いられたデアリングタクトは、今年5月のヴィクトリアマイル(G1)で約1年ぶりに実戦復帰を果たした。このときは6着に敗れたが、外伸びが顕著な馬場で最内を突いて見せ場を作った。

 距離を延ばして臨んだ前走の宝塚記念(G1)は、中団やや後方からの競馬。先行馬有利な流れの中、直線外を回してディープボンドとの3着争いを制している。夏はリフレッシュ放牧に出され、8月末に栗東に帰厩。14日の1週前追い切りで好時計をマークするなど、順調に調整は進んでいるようだ。

 鞍上を務めるのはもちろん松山弘平騎手で、馬主のノルマンディーサラブレッドレーシングHPの近況報告によると「(1週前追い切りは)納得のいく動きでした。春先はまだハミに頼る面がありましたが、それも解消されてだいぶ体を起こして走れるようになっている」とのこと。春からの上積みは間違いなくあるだろう。

 2年前の秋華賞(G1)を最後に勝利こそないが、その後も常に上位争いを演じており、2年ぶりの勝利へ向けて、ここは大きなチャンスとなりそう。三冠達成時と変わらぬパフォーマンスを見せることができれば、秋の展望が大きく広がる。

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!の画像2
テーオーロイヤル 撮影:Ruriko.I

 相手筆頭はテーオーロイヤル(牡4歳、栗東・岡田稲男厩舎)か。昨秋は自己条件戦を3連勝し、オープン入りすると、ダイヤモンドS(G3)で連勝を4に伸ばした。

 続く天皇賞・春(G1)は勢いを買われて4番人気に支持されると、4角までに2番手に押し上げる積極的な競馬で3着に食い込んでみせた。

 勝ったタイトルホルダーには8馬身差をつけられたが、2着争いを演じたディープボンドとはわずか1馬身差。さらに4着ヒートオンビートには3馬身半差をつけており、スタミナなら現役でも五本の指に入る存在にまで成長している。

 今回は2200mへの距離短縮が課題となりそう。ちょうど1年前にこの距離で1勝クラスを勝ち上がっているものの、戦績を見れば距離は長い方がベターなのは間違いない。初の中山コースとともに“距離不足”克服がカギとなる。

 昨年12月のチャレンジC(G3)で重賞初勝利を挙げたソーヴァリアント(牡4歳、美浦・大竹正博厩舎)は、それ以来となる実戦で重賞2連勝を狙う。

 2歳時にはレース後の失格などもあって、勝ち上がったのは4戦目だった。陣営はクラシック参戦をかなえようと弥生賞(G2)に出走も、一歩及ばずの4着に敗れて叶わず。秋はセントライト記念(G2)で2着に入ったものの、体調が整わず菊花賞(G1)を見送っている。

 その後のチャレンジCを快勝したソーヴァリアントだったが、中山記念(G2)から大阪杯(G1)への出走プランを陣営が描いた矢先に骨折が判明。手術を受け、長期休養に入っていた。

 中距離路線での活躍が期待された4歳春をリハビリに費やし、ようやく再スタートを切るソーヴァリアント。3歳時には、エフフォーリアとタイトルホルダーの陰に隠れた“第3の刺客”と呼ばれたこともあった。初コンビの川田将雅騎手とともにその実力を証明することはできるか。

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!の画像3
ヴェルトライゼンデ

 屈腱炎で長期休養を強いられたが、見事に休み明け初戦を制したのはヴェルトライゼンデ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 もともとコントレイル世代の中でも素質上位の存在で、ホープフルS(G1)2着、日本ダービー(G1)3着と結果も残していた。古馬になっての初戦AJCC(G2)で2着後に屈腱炎を発症。今年6月の鳴尾記念(G3)で1年4か月ぶりに復帰すると、即結果を残した。

 前走後は無理をさせず、3か月半の間隔を取って秋の始動戦を迎える。鞍上は初コンビの戸崎圭太騎手を予定。

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!の画像4
ウインキートス

 昨年の当レースで2着に好走したウインキートス(牝5歳、美浦・宗像義忠厩舎)。その後は3戦連続2桁着順と苦戦していたが、連覇を狙った目黒記念(G2)で3着に入って復活の兆しを見せた。

 その前走はキャリア22戦目で初めて逃げの手を打ったが、今回もハナを主張していくのか。レース展開のカギを握る1頭となりそうだ。

「モーリス×ジェンティルドンナ」の13冠ベビー、ジェラルディーナ(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は、今回が7度目の重賞挑戦。近2走は2着、3着と惜敗が続いているが、そろそろタイトルを獲りたいところだろう。

 この他には、21年中山記念以来、1年7か月ぶり復帰の重賞2勝馬バビット(牡5歳、栗東・浜田多実雄厩舎)、20年皐月賞以来、2年5か月ぶり実戦を迎える京成杯(G3)覇者のクリスタルブラック(牡5歳、美浦・高橋文雅厩舎)の2頭も長期ブランク明けながら注目が集まる。

 1着馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられる一戦を制するのは果たしてどの馬か。好メンバーがそろった今年のオールカマーは25日、15時45分に発走を予定している。

【オールカマー(G2)展望】「復活」デアリングタクト&ヴェルトライゼンデVS「晩成の大物」ソーヴァリアント&テーオーロイヤル!のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  2. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  3. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  4. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  5. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  6. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  7. C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
  8. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  9. 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
  10. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!