真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2017.02.24 14:42
【特別追悼寄稿】「さらば、坂路の申し子ミホノブルボン」競馬の常識を覆した「雑草魂」は25年の時を経て、天国で待つライバルの元へ
文=浅井宗次郎
※画像:ミホノブルボン 『Wikipedia』より
22日、「坂路の申し子」ミホノブルボンがこの世を去った。
今年の3歳牝馬クラシックが「例年になくハイレベル」といわれているが、それは昨年の2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の内容が、翌週に行われた朝日杯フューチュリティステークス(G1)よりも高い評価を受けたことが根本にある。
その阪神JFで8着に敗れたものの、ハイレベルなペースを作ったのが松元茂樹厩舎のアリンナだった。
何故、こんな話をするのかというと、この馬がミホノブルボンの”DNA”を引き継いだ馬だからだ。無論、アリンナの血統表を探してもミホノブルボンの名は出てこない。この世代屈指の快速娘・アリンナを手掛けているのが、ミホノブルボンを担当した安永司調教助手なのだ。
安永調教助手も『スポーツ報知』の取材に「(逃げて)横綱相撲をするところは(ミホノブルボンに)似ているかな」と話すアリンナ。1200mの未勝利戦を逃げて3馬身半差で楽勝し、1400mの秋明菊賞(500万下)も逃げて快勝。そこでさらに200m距離を伸ばして阪神JFに挑戦したが、そこが現時点での限界だったようだ。
まだまだこれからの馬ではあるが、距離を伸ばすごとにパフォーマンスが下がったという点では「競馬の常識」に適った馬であるともいえる。
しかし、1992年の二冠馬ミホノブルボンはそういった「競馬の常識」がまったく通用しなかった傑物だった。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛