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【凱旋門賞(G1)展望】「国内最強」タイトルホルダーVS「武豊悲願」ドウデュース!「最強馬回避」で日本馬に好機到来!

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タイトルホルダー 撮影:Ruriko.I

 10月2日には、フランスのパリロンシャン競馬場で凱旋門賞(G1)が行われる、今年は10戦10勝の怪物バーイードが回避したことで混戦の様相を呈している。

 欧州各国から集まる一線級相手に今年は日本馬4頭が挑む。その中でも最有力視されるのは、国内中長距離界のエースに上り詰めたタイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)だ。

 昨年の菊花賞(G1)でG1初制覇を飾ると、有馬記念(G1)こそ5着に敗れたが、今年になってから日経賞(G2)、天皇賞・春(G1)、宝塚記念(G1)と3連勝。天皇賞・春で2着ディープボンドに7馬身差をつけた逃亡劇は圧巻の一言だった。

 3000m以上の長距離G1を2勝し、無尽蔵のスタミナを見せつけたタイトルホルダーにとって凱旋門賞挑戦への最後のハードルとなったのが前走の宝塚記念だった。2200mという距離に加え、同じ逃げ馬のパンサラッサが立ちはだかった。

「番手からの競馬でも勝てるのか……」

 そんな懸念は杞憂に終わった。スタート後、パンサラッサにハナを譲り、予想通り道中は2番手を進んだタイトルホルダー。前残りの馬場だったとはいえ、ハイペースの中、4角手前でパンサラッサを射程に入れると、直線で余裕十分に抜け出しての勝利だった。

 2着ヒシイグアスとの差は2馬身だけだったが、コース&レースレコードのおまけ付き。スタミナとスピードを兼ね備えたタイトルホルダーの次なる挑戦は凱旋門賞への参戦となった。

 初の海外遠征は前哨戦を使わず、宝塚記念から直行で向かう。鞍上は引き続き横山和生騎手が務めるが、今月にパリロンシャン競馬場でレースを経験済み。1600m戦だったが、凱旋門賞を意識してか、逃げの手を打って馬場の感触をつかめたことも本番で生きてくるはずだ。

 タイトルホルダーにとって未知の深い洋芝、ぶっつけ本番、初めて背負う59.5kgなど克服しなければいけない課題は少なくない。それでも日本を代表する“スタミナお化け”として、勝つチャンスはあるはずだ。

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ドウデュース 撮影:Ruriko.I

 今年の日本ダービー(G1)を制したドウデュース(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)は、前哨戦・ニエル賞(G2)をひと叩きして本番に臨む。

 その前走は輸送からレースまでの間隔が短かったこともあり、現地で強い調教はできずじまい。陣営も「調教代わり」という扱いで4着に敗れた。

 凱旋門賞10度目の騎乗となる鞍上の武豊騎手は、自身の公式サイトの日記に「(ニエル賞の)結果はちょっと残念でしたが、本番に向けての追い切りを兼ねたスクーリングという意味合いもあり、まだ全力を出せる状態ではなかった」と敗因を綴った。

 ドウデュースの過去レースを振り返っても、休み明けの弥生賞ディープインパクト記念(G2)は勝負所で反応が鈍くなる場面もあり、使われて状態を上げていくタイプなのは間違いない。現地での評価は急落したが、むしろノーマークの立場になった方が競馬はしやすくなるはずだ。

 これまでのように後方待機から直線に懸けるのか。馬場と枠次第では好位につける競馬も選択肢に入ってきそうだが、武騎手が導き出す結論にも注目したい。

 日本馬を迎え撃つ欧州勢の筆頭格は現地のブックメーカーで軒並み1番人気に推されているルクセンブルク(牡3歳、愛・A.オブライエン厩舎)だろう。

 2つの凱旋門賞タイトルを保持するA.オブライエン調教師が今年唯一送り込む6戦5勝の3歳馬は、デビュー4戦目まではマイル路線を歩んでいた。

 3戦目のフューチュリティT(G1)で英2歳王者に輝くも、半年の休み明けで臨んだ英2000ギニー(G1)は3着に敗れ初黒星。有力視された英ダービー(G1)をケガで回避した。

 悪い流れの春を終え、夏は8月のG3戦で復帰。距離を2000mに延ばしたが、難なくこれをクリアし、続く愛チャンピオンS(G1)でもオネスト、ヴァデニとの3歳馬対決を制し、G1・2勝目を飾った。

 さらに2ハロン距離を延長し、初の2400mとなる今回は真価が問われる一戦。3歳牡馬は、2011年以降の過去11回で1勝(15年ゴールデンホーン)しか挙げられていないが、今年の3歳馬は欧州でもハイレベルと呼ばれている世代。ドウデュースらとの同世代対決になる可能性もありそうだ。

 過去11回で7勝している牝馬だが、今年もアルピニスタ(牝5歳、英・M.プレスコット厩舎)がその代表格。古馬になってからはG1・5連勝を含めて目下7連勝中と充実度ならどの馬にも負けていない。長くいい脚を使うタイプで、ゴール前は確実に上位争いに加わってくるだろう。

 17~18年に連覇を飾ったエネイブル以来の快挙を狙うのはトルカータータッソ(牡5歳、独・M.ヴァイス厩舎)。人気薄だった昨年は重馬場を味方につけて世紀の激走を果たした。今年も現地では悪天候が続く予報が出ていて、馬場状態が昨年同様なら最有力候補に浮上してもおかしくない。

 今夏の仏ダービー(G1)とエクリプスS(G1)を連勝したヴァデニ(牡3歳、仏・JC.ルジェ厩舎)は、当初予定していた英チャンピオンSを回避し、凱旋門賞に狙いを定めてきた。前走の愛チャンピオンSは3着に敗れたが、初の58.5kgも堪えたか。56.5kgなら一発も狙える。

 昨年の4着馬アダイヤー(牡4歳、英・C.アップルビー厩舎)は馬場次第で参戦の可能性がある。昨年の凱旋門賞では逃げており、出走してくればタイトルホルダーにとっても気になる1頭となりそうだ。

 現地での評価は決して高くないが、ディープボンドとステイフーリッシュの日本馬2頭も大駆けの可能性はある。

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ディープボンド 撮影:Ruriko.I

 2年連続参戦で慣れも見込まれるディープボンド(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)。昨年は前哨戦のフォワ賞(G2)を逃げ切って、本番でも注目された。ところが、極悪馬場に脚を取られるなど全く自分の競馬ができず、最下位14着に敗れた。

 今年は宝塚記念4着からのぶっつけを選択。陣営がたどり着いた結論に初コンビ川田将雅騎手は応えられるか。

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ステイフーリッシュ 撮影:Ruriko.I

 ステイフーリッシュ(牡7歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、この1年間で国内外の各地を転戦。国内で唯一走った宝塚記念こそ9着に敗れたが、海外では2月のレッドシーターフH(G3)と3月のドバイゴールドC(G2)を連勝している。

 8月のドーヴィル大賞(G2)でも2着に入っており、日本馬の中では最も海外経験が豊富。父ステイゴールドと同じく7歳秋にG1初制覇を飾れるか。

 これまで3頭出しが最多だった日本勢(14年&19年)が送り込む4本の矢。今年も手強い欧州勢はそろったが、ついに日本競馬界の悲願は成就するのか。発走時刻は日本時間23時5分を予定している。

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