
【天皇賞・秋(G1)予想】ジャックドールを強く推すが、本命・単穴は人気薄を指名で波乱を予想
今回は3歳有力馬の参戦で注目を集める天皇賞・秋(G1)を予想していく。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見てみよう。
毎日王冠 9頭
宝塚記念 7頭
安田記念 5頭
札幌記念、セントライト記念 各2頭
日本ダービー、天皇賞・春、大阪杯、京都大賞典、オールカマー 各1頭
となっている。天皇賞・春(G1)と違って層の厚い中距離戦なので非常にレベルが高く、臨戦過程で条件戦やオープン特別はゼロ。前哨戦の毎日王冠(G2)を経由した馬が最多ではあるが、宝塚記念(G1)や安田記念(G1)から直行する馬も増えている印象。その辺の取捨が鍵になるかも知れない。
続いて人気順の成績を見てみる。
1番人気 5-3-1-1
2番人気 1-2-3-4
3番人気 1-1-1-7
4~6番人気 3-2-4-21
7~9番人気 0-1-0-29
10番人気以下 0-1-1-68
となっている。1番人気が安定した断然の成績。1番人気が飛んだのは18年の一度きりなので、混戦模様から押し出された1番人気でなければ軸にしていいはずだ。2番人気もまず信用できそうな数字ではある。近5年でも飛んだのは19年だけなので、こちらも雰囲気で2番人気でなければ信用して良さそう。上位人気だけで決まったのは昨年だけで、昨年はエフフォーリア→コントレイル→グランアレグリアと実力馬が順当に来た結果。ただ基本は中穴以下の馬が1頭は食い込むという図式だ。
これを踏まえて「◎」はいきなり穴馬だが1番マリアエレーナとしたい。
前走は小倉記念(G3)。中団に控える競馬で3コーナーあたりから動き出し、直線で一気に抜け出すと後続を離す一方で5馬身差をつける圧勝劇を演じた。
先に消し要素を挙げていけばいろいろ出てくる。過去10年で前走G3戦からのローテーションで好走馬がいないこと、56kgの斤量が初体験であること、東京コースも初体験。近3年で牝馬の好走は目立つがいずれもG1馬であったことなどなど。
それでも敢えて本命で押さえるのは1枠1番という、この馬にとっては好枠を引いたことと、場合によっては1分56秒台で決着することもあるこのレースに対応できる程度の持ち時計があること。
3走前の京都記念(G2)では番手につけて脚を使ってしまい8着に敗れているが、そこを挟んで前後の重賞ではいずれも連対しているなど相応に実力はある。陣営からもデキに関しては何の問題もなく、左回りもいいとコメントが出ている。事実、新潟や中京で好走が目立つ。穴を開けるのであればまずこの馬と見て、敢えて本線に挙げた。
「○」は人気サイドだが9番ジャックドールとしたい。
前走は札幌記念(G2)。逃げるパンサラッサを前に見る競馬で、4コーナーから進出していくと直線でパンサラッサとの叩き合い。ゴール前クビだけ前に出て勝利している。
札幌記念までは逃げて結果を出してきたが、前走は3番手に控える競馬をして勝利したことで戦略の幅が広がった。戦績も2走前の大阪杯(G1)と3歳時のプリンシパルS(L)で5着があるだけで、それ以外はパーフェクト連対。前走や3走前の金鯱賞(G2)では一線級を相手に勝利しているので、実力は本物だ。
状態に関しては悪くはなさそうだが、強気一辺倒というわけではないようだ。その分を差し引いて対抗とした。
「▲」は再び穴馬、10番のノースブリッジを推す。
前走は毎日王冠。スタートでアオってしまい後方待機。直線で伸びはしたものの前の馬を交わすことができず5着に終わった。
実力から言えば今回のメンバーでは中の下くらい。重賞勝ちはあるものの重馬場だった。この馬自身、どちらかと言うと渋った馬場の方が好走する傾向にある。
推しどころがないように映るが、前走の毎日王冠はサリオスが東京1800mのレコードを樹立したレース。そこから0.4秒差の5着は充分に価値があり、加えてパンパンの良馬場で開催されたこともあり、時計勝負になっても何とかなるメドは立ったと言える。
予定より速い時計が出た調教だったが、鞍上は「軽く仕掛けただけ」ということで調子がいいことを伝えてきている。上位人気馬が明らかに格上ではあるが、ここでもうひとつ気にかけておきたいのが鞍上の岩田康誠騎手の存在。13年に大本命のジェンティルドンナで2着と星を落としているが、一方で17年は13番人気を3着に持ってきている。
また、先々週の府中牝馬S(G2)で勝ちを目前にしたソダシをイズジョーノキセキでゴール前交わし、12番人気を勝利させている。人気薄で実力馬を相手にしても一発があるのが岩田康騎手。ここでも期待できる程度の実力ある馬なので、その一発に期待したい。
「△」は人気2頭、7番イクイノックスと8番シャフリヤールとしたい。

イクイノックスの前走は日本ダービー(G1)で、後方待機策から直線良い脚で猛然と追い込んできたが、ドウデュースを交わすことができずクビ差の2着に終わった。
残念ながら春2冠はいずれも2着に終わったが、どちらも好内容のレースだった。ここで本命視されるのも妥当な評価だろう。加えてC.ルメール騎手はこのレースで4年連続馬券圏内に入っている。アーモンドアイの連覇、ダービー馬レイデオロ、最強マイラーのグランアレグリアに騎乗した結果なので馬の力によるところも大きいが、今回はそれに劣らぬ実力馬に騎乗するわけで、あっさり戴冠もあっておかしくはない。
ただ一方で、先々週スターズオンアースで牝馬3冠を獲り逃したように、今のルメール騎手は乗り切れていない印象がある。あっさり戴冠と同程度に、あっさり馬券圏外もあると見て印を下げて押さえる。

シャフリヤールの前走はプリンスオブウェールズS(英G1)で、2番人気に推されながらも馬場の違いに苦しめられ5頭立ての4着と完敗だった。
そこから立て直してこのレースへ直行してきたわけだが、陣営からはジオグリフに騎乗する福永祐一騎手が調教に乗って「過去最高のデキ」と激賞していることが伝わってきているなど、状態の良さは間違いなさそうだ。
ただ、過去10年で海外遠征帰りでの臨戦で好走例がないのと、陣営は2000mの方が向いているとしているが、戦績を見る限りでは2400mの方がいいように見える。大目標は次走のジャパンC(G1)ということで、ここは取りこぼす可能性があると考えたので、こちらも印を落として押さえておく。
また、5番ダノンベルーガと6番ジオグリフの2頭は切りとする。
ダノンベルーガはキャリア1戦で共同通信杯(G3)を完勝し、続く春2冠でもそれなりに走ったので高評価を受けているようだ。だが、逆に言うと春2冠をどちらも4着に終わっているあたり、そこまでの実力とも見える。G1連対馬や重賞を複数勝っている馬がそろったここでは明らかに実績不足で、印象先行の人気と見ている。

ジオグリフは皐月賞(G1)を制したほか札幌2歳S(G3)も勝っており、世代ではやはりトップクラスの1頭。ただ、皐月賞を勝ってダービーでせめて3着内に入る程度の好走をしてくれていれば押さえたかったものの、7着と負けすぎた。このレースはそもそも3歳馬に有利なレースではなく、相応の実績があって初めて好勝負できるレース。皐月賞の時計としては速い方だが、ダービーではレコードから1秒差つけられており、時計勝負でも疑問が残る。
ということで、今回は1番、7番、8番、9番、10番の5頭で3連複BOX10点勝負としたい。人気馬が人気通り来てしまうとトリガミの可能性もあるが、印通りに来たとすれば万馬券は確実。堅そうなレースほど波乱はあるものだ。
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