【京阪杯(G3)予想】今村聖奈「5キロ増」テイエムスパーダは自信の切り!
今回は晩秋のスプリント重賞、京阪杯(G3)を予想していく。
まずは過去10年、馬券に絡んだ31頭の前走データを見ていくことにしよう。このレースも昨年、一昨年と阪神1200mで開催されているが、大きな変化はなかったのでまとめて見ていくことにする。
スプリンターズS、スワンS、オパールS(L、OP) 各5頭
キーンランドC、京洛S(OP)、桂川S(3勝クラス) 各3頭
セントウルS 2頭
JBCスプリント 1頭
オープン特別 2頭
条件特別(3勝クラス) 2頭
となっている。スプリント重賞のせいか多彩なローテーションを歩んできた、という感じではなくかなり偏りがある。スプリンターズS組は巻き返しを狙った大敗馬が多く、スワンS組はマイルCS(G1)では長いとして、こちらに回った感じがある。基本は前走1400m以下で、マイル戦からの距離短縮馬はいない。
続いて人気順の成績を見てみよう。
1番人気 1-3-0-6
2番人気 2-0-0-8
3番人気 1-3-0-6
4~6番人気 2-1-3-24
7~9番人気 2-1-1-26
10番人気以下 2-2-7-69
となっている。別定戦にもかかわらず上位人気がアテにしづらい。近5年で1番人気は2頭、2番人気は1頭、3番人気は3頭と来ていないわけではないが、軸として買うには心許ない。むしろ中穴や10番人気以下の超人気薄まで幅広く来るので、人気馬よりも人気薄の取捨を決める方が良さそうだ。
これを踏まえて「◎」は10番サンライズオネストとする。
前走はオパールS(L)。中団より前で控えていたが早めに動き出し、直線で粘る逃げ馬を捉えかけたところで、外から伸びてきた勝ち馬に交わされ2着に終わった。
戦績を見ると好不調がはっきりしており、特に今年に入ってからは短いスパンで好走と凡走を繰り返している。ここ2戦は横山典弘騎手に乗り替わって好走が続いているので、ここでも引き続きチャンスがあるのではないかと見ている。
前走、2走前はともに着を拾っているものの内容自体は完敗。しかし、前走は勝ち馬と斤量差が2kgあったことと稍重馬場が影響したと思われ、2走前についてはレコード決着だった上に勝ち馬との力量差が明らかだった。敗因は割とはっきりしているので、格落ちしたメンバーがそろった今回は3度目の好走を期待し、本命とした。
「○」は人気サイドだが11番タイセイビジョンを挙げる。
前走はスプリンターズS(G1)。いつものように後方待機策を採って進めたが、内で前にいる馬が極端に有利な馬場で、直線に入って伸びはしたものの13着に大敗した。
以前も書いているが2歳から3歳春にかけては重賞2勝、朝日杯FS(G1)2着があるなど有力馬の一角を占めていたが、NHKマイルC(G1)で4着に敗れてミソがついたか、これ以降勝ち星がゼロ。ただ、今年春のリステッドを2着してから重賞を連続2着しており、復調気配にあったのは確か。前走の敗戦でどれほど影響が出るかといったところ。
昨年のこのレースの2着馬ではあるが、今回は重賞連続2着が効いて斤量が1kg増の58kgとなっている。58kgは初体験なので懸念すべき点だが、まともであればそこも乗り越えて好走できるはず。期待値込みで押さえたい。
「▲」は12番ヴァトレニを推す。
前走はスワンS(G2)。ハナを奪って逃げを打ち、よどみないペースで進んだ結果直線まで粘りきれず9着に敗れている。
本来はマイルが主戦場の馬で、ここ3走は短めのところを使われているといったところ。1200m戦は2走前にキーンランドC(G3)で3着があり、3走前はこの距離で勝利しているので、もう少し長い方がいいのかも知れないが不得手ではないのだろう。
この馬は番手でも競馬できるが、ハナに立てればその方がいい馬。このレースは差し馬優勢ではあるものの、前で1頭残って馬券に絡むケースが散見される。残るとすればキーンランドCでも逃げて3着したこの馬なのではないかと見ている。
「△」は13番ジュビリーヘッドと4番スマートクラージュ、16番ビアンフェの穴馬3頭を挙げる。
ジュビリーヘッドの前走はキーンランドC。中団より後ろにつけて、4コーナーで進出を始めたが直線で前が開かず7着に終わった。
前走が2度目の重賞で、3走前の函館SS(G3)では2着と好走。昨年末から1200m戦だけを使われ、前走を除く6走すべて馬券圏内に入る安定した走りをしていた。前走に関しては展開のアヤで負けたと言えそうだ。いつもより位置が後ろ過ぎた感もある。本来は中団か、それより前に位置して伸びてくる競馬が好走パターンであり、そういう意味でも前走については度外視していいだろう。
阪神1200mも好走歴があるので、さほどメンバーが強くないここなら一発あっても不思議はない。
スマートクラージュの前走はオーシャンS(G3)。出遅れから5番手まで押し上げるも10着に大敗している。
この馬も前走の大敗が意外で、昨年6月の2勝クラスから5走して3勝、2着と3着が1回ずつとすべて馬券に絡んできた。前走は上にも書いた通り、出遅れがすべてだったと考えられ、この負けも度外視していいはずだ。
阪神1200mに勝ち鞍があり、1400m戦以下に強みのある馬。同じくメンバーがさほど揃っていないここなら、好走してもおかしくはないはずだ。
ビアンフェの前走は函館SS。いつものようにハナに立つと前半3ハロン32.8秒のハイラップを刻んで直線に向くが、馬群に沈みしんがり負けを喫している。
逃げ中心の脚質故か戦績にはムラがあり、勝つときはきっちり勝ち切るが、負けるときはあっさり飛んでしまう。そういう意味では展開にも左右される上、安心して馬券を買いにくい馬ではある。だが、曲がりなりにも重賞2勝を挙げており、今回のメンバーの中では実績上位と言える。展開がハマれば上で印を打った馬同様に前残りする可能性を残す馬として、押さえてみたい。
人気どころでは14番トウシンマカオと5番テイエムスパーダを切り。
トウシンマカオの前走はオパールS。後方待機策から直線でよく伸びて勝利している。
重賞勝ちこそないが、掲示板を確保する安定した走りをしてきた。前走もそれなりに強い勝ち方をしてはいるが、敢えて切るのは関東馬の極端な不振故。過去10年で25頭出走して3着が1度あるきり、それ以外はすべて馬券圏外に飛んでいる。
テイエムスパーダの前走はスプリンターズSで、出遅れながら二の脚を使って強引にハナを奪うと前半3ハロン32.7秒のハイペースを作りだし、そのまま直線で見せ場もなくブービー負けを喫している。
3走前のCBC賞(G3)でルーキーの今村聖奈騎手を背に1200mの日本レコードを樹立して一躍注目を浴びたが、その後2走がさっぱり。今回は再び今村騎手に手綱が戻るのだが、CBC賞の勝ちは48kgという裸同然の斤量に救われたところもあろう。今回も53kgと恵まれてはいるが、それでも重賞でいいところなしの負けを喫しているあたり、鞍上を替えても馬自身の問題であれば好走を見込むのは難しい。
ということで、今回は4番、10番、11番、12番、13番、16番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。人気2頭を除くとすべて穴馬。組み合わせ次第でかなりの高配当を狙えるはずだ。
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