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ジャパンCで「歴史的」サイン発動!? 数十年に一度の珍事で「勝ち馬」クッキリも…

ジャパンCで「歴史的」サイン発動!? 数十年に一度の珍事で「勝ち馬」クッキリも…の画像1
撮影:Ruriko.I

 競馬ファンなら「サイン馬券」という言葉を、誰しも一度は聞いたことがあるはずだ。

 例えば、アメリカで同時多発テロが起こった2001年の有馬記念(G1)では、「マンハッタン」カフェと「アメリカン」ボスがワンツー。どちらもアメリカに関係する馬名同士で決着した話は、あまりにも有名だ。

 他にも野球のイチロー選手が2019年に引退した際、日米通算4367安打だったことにちなんで、数日後の高松宮記念(G1)は「3-4-7」で決着。仮に3連単BOXで関係する数字の「3.4.6.7」を買っていれば、僅か2400円で449万円の特大馬券をゲットできたと当時大きな話題を呼んだ。

 このような不思議な結末を迎えることは過去に何度かあったが、実は先週のジャパンC(G1)当日にも密かに勝ち馬を予感させる「サイン」が発動していた。

 発端は東京4R。勝利したレヴォルタードの母は、2014年のオークス(G1)で3着に入ったバウンスシャッセだった。

 さらに直後の東京5Rを勝ったライラスターは、2014年のオークス2着馬ハープスターを母に持つ良血。偶然にも同年のオークスの2、3着馬の仔が連勝するという珍現象が起きていた。

 かつての2、3着に退けたライバルが“お膳立て”をしてくれた以上、勝ち馬が黙っているわけにはいかない……。なんと、その約1時間後の阪神6Rに2014年のオークス馬ヌーヴォレコルトの仔イングランドアイズがデビュー戦を迎えていたのだ。

 これだけでも相当な偶然なのだが、レースではイングランドアイズがクビ+アタマ差の接戦を制して優勝。同日に2014年のオークス上位3頭の仔がいずれも勝利するという漫画のような展開は、まさに「事実は小説より奇なり」といったところだろうか。

 産駒数が多い種牡馬同士なら、こういったことも起こり得るだろうが、1年に1頭しか生まれない牝馬では、数十年に一度あるかないかのレベルだろう。少なくとも筆者の記憶にはない。

「歴史的」サイン発動!?

 これだけの偶然が重なった以上、何かの“予兆”に違いないと考えてしまうのが、サイン派の性である。行きつく先は当然、この日のG1レース・ジャパンCだろう。完璧なサインが浮かび上がった時には身震いさえしたものだ。

ジャパンCで「歴史的」サイン発動!? 数十年に一度の珍事で「勝ち馬」クッキリも…の画像2
デアリングタクト 撮影:Ruriko.I

 2014年のジャパンCを制したのは現在、日本最高額となる種付料1800万円のエピファネイア。今年のジャパンCに産駒で出走していたのは、デアリングタクトただ1頭である。これはもうもらったも同然……普段から嗅覚を磨き、このサインに気付けたことが最大の勝因だ。

 しかし、結果はご存知の通り、馬券圏内にあと一歩及ばない4着。レース後、T.マーカンド騎手が「直線で前が空かなかったことに尽きる。あと30mあったら結果は違ったはず」と悔しがっていたが、この英国の名手以上に苦悶の表情を浮かべたのが筆者だったのは言うまでもない。

 筆者が悶絶したのは、デアリングタクトが不完全燃焼に終わってしまっただけではない。勝ったヴェラアズールは、エピファネイアと同じキャロットファームの所有馬。出走メンバーでは、本馬1頭しかいなかったのだ。

 たとえ“方針”が正しかったとしても、一筋縄ではいかないのがサイン馬券である。ちなみに何を隠そう、筆者は先述した高松宮記念でイチロー選手の背番号「51」絡みの馬券を買った未熟なサイン派の1人であることを追記しておきたい。

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