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藤田伸二氏も絶賛!暴走娘を見事制御「世界No.1騎手」過去に暗黒の1年半

藤田伸二氏も絶賛!暴走娘を見事制御「世界No.1騎手」過去に暗黒の1年半の画像1
メイケイエール 撮影:Ruriko.I

「馬は良く走ってくれましたが、残念な結果でした」

 11日、香港・シャティン競馬場で行われた4つのG1レースからなる香港国際競走。そのうち芝1200mで行われた香港スプリント(G1)には日本馬4頭が参戦していた。

 結果はご存じの通り、4頭そろって馬券圏外に消え、うち3頭は2桁着順という惨敗。地元・香港馬が強いカテゴリーとはいえ、不甲斐なさが目立つレースになってしまった。

 そんな中、日本馬で唯一掲示板(5着)を確保したのが、最終的にJRAの単勝オッズで2番人気に支持されたメイケイエール(牝4歳、栗東・武英智厩舎)だ。

 冒頭のコメントはレース後に鞍上のJ.マクドナルド騎手が残したもの。本来は陣営が絶大な信頼を寄せるパートナーである池添謙一騎手とのコンビで臨むはずだったが、先月のレース直後に池添騎手が落馬負傷したため、急遽オーストラリアを拠点に活躍するマクドナルド騎手に白羽の矢が立っていた。

 レースを振り返ると、大外枠から発走したメイケイエールは五分のスタートを切るも、序盤はやや後方に置かれる形。鞍上が手綱を押して位置を押し上げにかかると、折り返し手綱を欠いて臨んだメイケイエールは掛かり気味に先行集団へと取り付いていった。

「大外枠ということで前に壁が作れず、最初のコーナー手前で掛かってしまいましたね。かつてのメイケイエールなら制御ができない状態に陥っていたかもしれませんが、池添ジョッキーが1年以上かけて競馬を教え込んできた成果もあったのでしょう。暴走とまではならず、なんとか折り合って4コーナーを迎えました。

ただ、直線を向いてからは地力で勝る地元勢が上でした。メイケイエールも必死に抵抗し、粘っていましたが、最後は勝ち馬から2馬身ほど離されてのゴール。内に潜り込んで前に壁をつくれていればまた違った結果だったかもしれません」(競馬誌ライター)

藤田伸二氏も絶賛!

 そんなメイケイエールの走りに言及したのが元JRA騎手の藤田伸二氏だ。

 レース後、藤田氏は自身のTwitterに「本命はズバリなんやけどな」と投稿。3番人気で優勝した香港馬のウェリントンを高く評価していたことを明かした上で、「日本馬がもっと頑張って欲しかった…」と、日本の快速馬たちが馬群に沈んだことを口惜しがった。

 さらに藤田氏はメイケイエールの走りについて「やはり掛かってたが馬の頭を上げさせないで抑えるパワーと技術!マクドナルド君も恐るべし上手い騎手だと思ったな」と、テン乗りにもかかわらず、見事“暴走娘”の制御に成功した鞍上のマクドナルド騎手を大絶賛した。

「元騎手の視点からも、やはりマクドナルド騎手はうまく乗りこなしていたようですね。メイケイエールは明らかにスイッチが入りかけていましたが、それを巧みに制御した技術は素晴らしかったと思います」(同)

 日本ではほぼ無名の存在と言えるマクドナルド騎手だが、実は1度だけ来日経験がある。2014年11月に行われた第28回ワールドスーパージョッキーズシリーズで、海外招待騎手の一人として2日間で計5鞍に騎乗。最高着順は4着だったが、5鞍全てで騎乗馬の人気を上回る着順に導いていた。

 当時22歳だったマクドナルド騎手は、すでに母国ニュージーランドで2度の騎手リーディングに輝き、拠点をオーストラリアに移した後も華々しい活躍を見せていた。

 30歳となった今年は、G1を9勝する大活躍で、R.ムーア騎手やW.ビュイック騎手に大差をつけ、今月発表されたロンジンワールドベストジョッキーにも輝いている。

 そんな世界的名手でもあるマクドナルド騎手だが、2016年から18年にかけて空白の1年半があるという。

「有望若手騎手としてすでにブレークしていたマクドナルド騎手ですが、自らの騎乗馬に単勝1000豪ドル(約10万円)を賭け、4000豪ドルの配当を手にしたことが明らかとなり、16年11月から1年半に及ぶ資格停止処分を受けました。

競馬関係者が自身の所属する団体の馬券を買うことは世界的にもご法度。ましてや自身も騎乗したレースでしたからね。もし他の馬に賭けていれば、永久追放でもおかしくなかった案件かもしれません。また、この一件で当時契約を結んでいたゴドルフィンにも解雇されるという“制裁”も受けています」(別の競馬ライター)

 マクドナルド騎手は処分が明け、1年半後にターフに復帰。ブランクを感じさせない騎乗で、信頼を取り戻し、再びトップジョッキーの地位へと上り詰めた。

 今回メイケイエールに騎乗したことで、日本の競馬ファンにも彼の存在は広く知られることになった。近い将来、2度目の来日が叶うなら、藤田氏も絶賛した世界の「パワーと技術」をぜひ披露してもらいたいところだ。

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