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川田将雅「自作自演」の配当アップ再び!? 朝日杯FSで4度目の恩返しに挑む

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 先週末に行われた阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)は、1番人気に推されたリバティアイランドがライバルを寄せ付けない強さを見せて圧勝。メンバーが強化されたG1が舞台とはいえ、2.6倍の単勝オッズはデビュー3戦目で最も高い配当だった。

 JRA史上最速タイとなる上がり3ハロン31秒4をマークして話題となった7月新潟のデビュー戦を快勝した当時から、一部のファンから早くも世代最強と評価する声も出ていた逸材だけに、この勝利は驚くほどでもなかったのかもしれない。

 その一方で、当初はリバティアイランドの一強でもおかしくなかったこのレースが一転して混戦模様となった背景に、前走のアルテミスS(G3)で2着に敗れたことが大きく影響していたのも事実だ。先に抜け出したラヴェルをゴール前で猛追した姿に「負けて強し」の印象を残したものの、ファンの間に不覚を取った単勝1.4倍の大本命馬に対する不信感も芽生えたのだろう。

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川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

 敗戦について、「進路の無い競馬になってしまい、直線も待たないといけなくなりました」と振り返っていたのが主戦の川田将雅騎手だ。

 内枠からスタートしたこともあり、道中は他馬から蓋をされるような格好となったため、最後の直線でもスムーズな進路取りが出来ない状況。馬群からの抜け出しに四苦八苦しているコンビを尻目に、大外から伸び伸びと抜け出した相手がスタートで出遅れたラヴェルだったのだから、一部のファンから川田騎手の騎乗内容を責める声が出たのも止むを得なかったか。

 前走の借りを本番で返すことに成功した川田騎手だが、今週末の朝日杯フューチュリティS(G1)はダノンタッチダウン(牡2、栗東・安田隆行厩舎)に騎乗を予定。そして偶然とはいえ、この馬も前哨戦のデイリー杯2歳S(G2)を2着に敗れる臨戦過程からのG1出走となった。

 10月中京のデビュー戦を快勝したダノンタッチダウンは、2戦目の初重賞勝ちを懸けてデイリー杯2歳Sに挑んだ。

 しかし、スタートで後手を踏んだこともあり、10頭立ての芝1600m戦を先団から離れた後方3番手の追走を強いられる苦しい展開となってしまった。大外枠から先手を取り切ったオールパルフェがマイペースの逃げに持ち込んだため、道中の隊列に大きな入れ替わりもなく、川田騎手としても不本意だっただろうが、最後の直線は最後方に近い位置から大外に持ち出すしかなかった。

 だが、他馬を大きく上回る上がり3ハロン33秒1の豪脚を繰り出したものの、時すでに遅し。まんまと逃げ切り勝ちを決めたオールパルフェを半馬身差まで追い詰めたところでゴール。結果的に脚を余すような格好で惜敗してしまった。

「自作自演」の配当アップ再び!?

「リバティアイランドもダノンタッチダウンも川田騎手の乗り方次第では、勝っていたかもしれないと思えた内容だったことは確かです。応援していたファンが不満を漏らしたのも分かりますが、それは悔しい思いをした川田騎手も同じです。

阪神JFでリベンジに成功したのと同じく、朝日杯でも先週の再現があっても不思議ではないでしょう。むしろ前走の2着で配当が上がるようなら、絶好の狙い目かもしれませんよ。まあ勝ったら勝ったで結果的に川田騎手の“自作自演”と言われそうですけど(笑)」(競馬記者)

 また、2週連続でリベンジとG1勝利を目論む川田騎手にとっては、絶対に落としたくない理由もある。

 阪神JFを制したリバティアイランドは、プライベートでも昵懇の仲である中内田充正調教師の管理馬だったが、朝日杯FSに出走するダノンタッチダウンは、師匠の安田隆調教師が管理している馬だ。

 2年前のホープフルS(G1)をダノンザキッドで制したときには、「師匠とともにやっとG1を取れて嬉しく思います。オーナーさんからもたくさん依頼をいただいて、何よりも先生に一番迷惑をかけて……」と涙も見せ、勝利騎手インタビューで言葉を詰まらせた。

 現在69歳の名伯楽に残された調教師生活もあとわずか。その後、高松宮記念(G1)のダノンスマッシュ、NHKマイルC(G1)のダノンスコーピオンで3度の恩返しにも成功しているだけに、4度目の恩返しを狙う今回も力が入るに違いない。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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