川田将雅、マイル界の「新星」と2走連続の大敗…単勝1倍台に応えられず「122万馬券」の一端に
17日、阪神11Rの米子S(L)は10番人気の伏兵メイショウシンタケが優勝。道中は後ろで脚を溜めると、最後の直線は馬群の中を割って抜け出し後続に1馬身1/4差をつける完勝を収めた。
騎乗した西村淳也騎手はレース後、「僕の技術不足のせいで、他馬に迷惑をかけてしまった」と反省しながらも、「馬がよく頑張ってくれました」とパートナーの力走を褒め称えた。今後はサマーマイルシリーズのいずれかのレースを目指していくことになるようだ。
なお単勝9310円のメイショウシンタケが1着に入ったことで、三連単は122万円オーバーという夏のビッグボーナスのような超高額配当となっている。
一方、大波乱の一端を担ったのが、単勝1.7倍の断トツ人気で8着に沈んでしまったジャスティンスカイ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)と川田将雅騎手のコンビであることは間違いない。
マイル界の「新星」と2走連続の大敗…
父キタサンブラックの最初の産駒として誕生したことで「長男」としても話題を集めたことのある同馬は、昨秋からマイル路線に転向すると3連勝。今年2月の洛陽S(L)で手綱を取った福永祐一元騎手(現・調教師)も「これからが楽しみな馬」と、高評価したマイル界の新星である。
その福永騎手が引退し、前走のマイラーズC(G2)から全国リーディングトップの川田騎手と新コンビを結成することとなったのも、本馬に対する陣営の期待の表れだろう。
ただ、その前走ではG1馬シュネルマイスターに次ぐ2番人気の支持を受けたものの、道中で位置取りが後方になったこともあり9着に敗戦。レース後には川田騎手も「いろいろ考えるあまりポジションが悪くなった」と話していることから、納得のいくレースができなかったようだ。
また、陣営も『日刊スポーツ』の取材に「前回はだんだん外から(他馬に)前に入られてしまって不完全燃焼」と、ほぼ度外視の一戦だったと述べている。
賞金加算に失敗したことで春の目標であった安田記念(G1)は除外となり、矛先を米子Sに替えたのだが、厩舎スタッフは「先々週、先週としっかりやって、追うごとに良くなっている」ともコメントするなど、予定が狂ったとはいえ中間は順調に乗り込まれていたようである。リステッド競走に戻れば上位の存在であるだけに、今回は改めてその走りに注目が集まっていた。
13頭立ての大外13番枠からスタートしたジャスティンスカイと川田騎手は、前から8番手を追走。1000m通過56秒3というかなり速い流れだったこともあってか、気合をつけながら4コーナーを回り最後の直線に入る。大本命馬の手応えは決して悪くないように見えたが、その後はほとんど目立った脚が見られず、流れ込むような形で8着に終わった。
2走連続で人気を大きく下回る結果となった上、今回は単勝1倍台の圧倒的支持を裏切ってしまったこともあってだろう、SNSやネットの掲示板にはレース後「また見せ場すら作れず惨敗か」「マイラーズCのリベンジを期待してたのに」「(川田騎手は)10Rでも単勝1倍台を飛ばしてたな」など、厳しいコメントも一部ファンから寄せられることとなった。
また、3連勝中だったジャスティンスカイが川田騎手に乗り替わった途端に連敗を喫したこともあってか、「川田騎手とあまり手があっていないのでは」などという指摘もあった。
「JRAの公式ホームページにも掲載されている通り、最後の直線入り口で接触した不利が痛かったですね。まさにこれから加速していこうとしているところだったので、結果的には致命傷になったと言えるかもしれません。
しかし、レース後に川田騎手が『3コーナーで内にモタれてしまって、直線でも動けなかった』と話している通り、ジャスティンスカイ自身の課題もありそうです。川田騎手とはここ2戦コンビを組んでから残念な結果が続いていますが、今回はアンラッキーでしたね……」(競馬誌ライター)
レース後「また改めてですね」と話した川田騎手。これで2走連続で期待を裏切る結果となってしまったものの、今回はある程度仕方のない部分もあったか。
果たして、人馬に“三度目の正直”の機会は訪れるだろうか。今度こそ賞金を加算して、秋には大舞台へ挑みたい。
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