
「約12億円」今年のダノン軍団がヤバすぎる!? 評判馬ダノンエアズロックをはじめ世界的良血やG1馬の弟も続々スタンバイ、まるで銀河系ラインナップ

先週11日に東京・芝1800mで開催された2歳新馬戦は、昨年のセレクトセールにおいて約5億円で取引されたダノンエアズロック(牡2歳、美浦・堀宣行厩舎)が、前評判に違わぬ走りを見せてくれた。
2番手追走から直線で楽々抜け出すと、後続を寄せ付けずに堂々の押し切り。手綱を取ったD.レーン騎手も「いい経験になった。いい勝利でしたね」とパートナーのデビューVを褒め称えた。
勝ちタイムの1分48秒1は稍重の馬場状態だったものの、6月に開催された東京・芝1800mの新馬戦で歴代最速時計だ。後に皐月賞(G1)を勝つことになるジオグリフのそれを上回ったのだから、文句なしに来年のクラシック候補の1頭だろう。
ただ、今年のダノン軍団が凄いのは、ダノンエアズロックだけではない。
「約12億円」今年のダノン軍団がヤバすぎる!?
昨年のセレクトセールにおいてダノックスの関係者がダノンエアズロックとともに手に入れたかったと語っていたのが、2億4200万円(以下税込)の高額で購入したモーリス産駒のダノンマッキンリー(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)である。
母ホームカミングクイーンは現役時代、英国1000ギニー(G1)を9馬身差で圧勝。半姉のシェールもアイルランドでG1勝ちを収めており、また近親には欧州で凱旋門賞(G1)などG1・6勝のディラントーマスがいるなど、見紛うことなく世界的良血馬の1頭だ。
先月末には栗東のウッドコースで古馬と併せ馬を行い、食らいつく動きを披露している。デビュー戦ではダノンエアズロックに勝るとも劣らないほどの走りを見せてくれるかもしれない。
ダノンスウィッチ(牡2歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、一昨年の同セールにおいて1億6500万円で取引されたアメリカンファラオ産駒。陣営は『サンケイスポーツ』の取材に「何事もなく順調にきています。しっかり(調教も)動けていますし、悪くないですよ」と高評価のコメントを残している。
近年、後のG1馬や重賞勝ち馬などを多数輩出している宝塚記念(G1)当日の芝1800mでC.ルメール騎手を背にデビューを予定していることからも、期待の高さが窺えそうだ。
ダノンマカルー(牡2歳、美浦・田中博康厩舎)は、1億4300万円ホースで母デックドアウトはアメリカンオークス(G1)の勝ち馬。父も初年度から3年連続でクラシックホースを輩出しているドゥラメンテだけに間違いなく注目が集まりそうだ。今月9日ゲート試験に合格しており、デビューの時が着実に近づいている。
またキズナ産駒の2頭、8580万円のダノンロッキー(牡2歳、美浦・萩原清厩舎)は近親にカジノドライヴがおり、4月にゲート試験合格。ダノンピレネー(牡2歳、栗東・高柳大輔厩舎)は3960万円と先述した馬たちに比べると手頃な価格だが、母タミーザトルピードは現役時代にアメリカで重賞を複数勝っていることからも、間違いなく潜在能力は秘めている1頭だろう。
ここまで取り上げた6頭のセレクトセールにおいての取引総額は11億7040万円に上る。さらに今年のダノン軍団には庭先で取引されたダノンキラウェアもいるが、こちらもNHKマイルC(G1)を勝ったダノンスコーピオンの全弟という良血なのだからまさに驚きのラインナップである。
「高額馬が走るとは限りませんが、ダノンエアズロックはご覧の通りの強さなどダノックスの相馬眼は素晴らしいだけに、これは相当凄いことになりそうですね。何しろ全部牡馬というのも今年の大きな特徴でしょう。
オーナーは2019年の日本ダービー(G1)において、ダノンキングリーで相当悔しい思いをしたはずですし、今年の2歳世代は例年以上に日本ダービーにかける意気込みの強さを感じます」(競馬誌ライター)
かつて英国の政治家ウィンストン・チャーチルも「ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になることより難しい」との言葉を残しているだけに、やはりダービーオーナーの栄誉は誰もが憧れるのだろう。「約12億円」ダノン軍団の本気は実を結ぶだろうか。
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