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武豊×ドゥラメンテ産駒「超大物」にイクイノックス妹もランクイン!? 来春のクラシック候補「上位3頭」を厳選ピックアップ

武豊×ドゥラメンテ産駒「超大物」にイクイノックス妹もランクイン!? 来春のクラシック候補「上位3頭」を厳選ピックアップの画像1
撮影:Ruriko.I

 長かった夏競馬も今週末をもってフィナーレとなる。振り返ってみるとあっという間だったかもしれないが、同時に今年の2歳新馬戦がスタートしてから早くも3ヶ月が経過したことにもなる。

 そこで今回は、ここまで2歳新馬戦を勝ち上がった馬の中から、あくまでも筆者の「独断と偏見」で選んだ来年のクラシック候補として期待する牡馬・牝馬の上位3頭を紹介してみたい。

 

■2歳牡馬編

3位 アーバンシック(父スワーヴリチャード、母エッジースタイル 美浦・武井亮厩舎)

 牡馬3位には札幌・芝1800mを勝ち上がったアーバンシックをチョイス。初戦は随所に幼い面を見せ、まともに走ったのは正味ラスト100mのみ。レース後には騎乗した横山武史騎手も「今日は馬の能力だけで勝った」と話すなど、底知れぬスケールを感じさせた。まだまだ荒削りな走りは、父スワーヴリチャードの2歳時を彷彿とさせるものがあった。

 また初戦で2着に退けたヴィクトリアドールが次戦で未勝利を勝ち上がったことも、本馬の実力を裏付けることになった。現在はメンタル面の成長も兼ねて放牧へと出されている。秋以降に一段と逞しくなって戻ってくるだろう。


2位 ガイアメンテ(父ドゥラメンテ、母ミュージカルロマンス 栗東・須貝尚介厩舎)

 ドゥラメンテ産駒で母が海外G1・2勝馬という良血。さらに武豊騎手が手綱を取るということで、デビュー前から注目を浴びた1頭。札幌・芝1800mの初陣ではノーステッキで後続に2馬身差をつける完勝。評判に違わぬ走りを見せてくれた。

 栗毛で見栄えのする馬体には、すでに2歳馬とは思えないほどの気品も感じられる。間違いなく超大物の資質を秘めた1頭と思われるが、初戦はややメンバーに恵まれた感もある。今週末に出走を予定している札幌2歳S(G3)で真価が問われる。


1位 ギャンブルルーム(父キズナ、母シャンデリアハウス 栗東・大久保龍志厩舎)

 ダノンプレミアムやダノンザキッドなど、後のG1ホースや重賞ウイナーが続出していることで近年注目を集めている、宝塚記念(G1)の当日に行われる芝1800mの2歳新馬戦を勝ち上がった。後続につけた5馬身差は、先述のダノン2頭を上回ったことから、本馬もG1級のスケールを秘めているといっても過言ではない。

 そんなギャンブルルームも今週末、札幌2歳Sに出走予定。2位に挙げたガイアメンテと激突するだけに、来年の牡馬クラシックを占う意味でも見逃せない一戦となる。

 

■2歳牝馬編

3位 レガレイラ(父スワーヴリチャード、母ロカ 美浦・木村哲也厩舎)

 C.ルメール騎手とのコンビで7月に開催された函館・芝1800mを、1分49秒8の好タイムでデビュー勝ち。ソダシの弟カルパや、次戦の未勝利を楽勝するセットアップを並ぶ間もなく交わし去ってしまったのだから、その実力は間違いなく本物だ。血統的にはディープインパクトなどと同じウインドインハーヘアの一族になる。

 次走は10月のアイビーS(L)に向かうことがすでに発表されている。内容次第ではホープフルS(G1)に向かうプランもあるようだ。1800mでデビューしたこともあり、適性は中距離か。となると、桜花賞(G1)よりオークス(G1)向きかもしれない。


2位 アドマイヤベル(父スワーヴリチャード、母ベルアリュールII 美浦・加藤征弘厩舎)

 新潟・芝1800mで牡馬相手にデビュー勝ち。スタートで出遅れてほぼ最後方からの競馬、終始外目を走らされるロスの多い競馬となったが、長くいい脚を使い大外から豪快に差し切るなど、スケールの大きさを窺わせた。

 初戦を見る限りだと距離は延びたほうがいいのかもしれないが、本馬の姉はヴィクトリアマイル(G1)を制した名牝アドマイヤリードでもある。それだけに、本馬もマイルからクラシックディスタンスまで幅広い距離に対応できそう。牝馬クラシック路線の秘密兵器といったところか。


1位 ガルサブランカ(父キズナ、母シャトーブランシュ 美浦・木村哲也厩舎)

 現役最強馬イクイノックスの妹。キタサンブラック産駒の兄に対し、こちらはキズナ産駒。兄妹の主戦を務めるルメール騎手を背に、新潟のマイル戦でデビュー勝ちを決めた。ラスト3ハロンを32秒8と一級品の切れ味でまとめ、危なげなく初戦を突破。ルメール騎手もレース後「いい能力、いい切れ味があります。軽い走りが(兄イクイノックスに)似ていますね」と絶賛するなど、能力の高さは間違いない。

 今後は兄と同様に、体質や状態面を見ながらの一戦必勝のローテーションが組まれそうだ。また初戦はマイルだったが、調教の工夫などで距離延長にも十分対応可能だろう。間違いなく来春の牝馬クラシックを狙える器である。


 以上が筆者の独断と偏見で選んだ上位3頭となる。奇しくも牡馬・牝馬ともに1位がキズナ産駒となった。また3頭がランクインするなど、新種牡馬スワーヴリチャード産駒が大旋風を巻き起こしているのも、今年の2歳戦の大きなポイントの1つだろう。

 いずれも暮れの阪神ジュベナイルF(G1)や朝日杯フューチュリティS(G1)、ホープフルSで活躍を期待される若駒たちである。

 今回紹介した期待馬たちから2歳チャンプの座につく馬が出るか、それとも秋にかけてデビューを控えている中から逸材が現れるか……。来春のクラシックを占う意味でも、引き続き2歳世代の走りに注目したい。

GJ 編集部

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