武豊「一段と嬉しく思います」区切りの大記録達成から5年3ヶ月…2024年初勝利は「縁オーナー」の記念日にも捧げるメモリアル白星
「お世話になっているオーナーの馬で区切りを達成できて、一段と嬉しく思います」
時は遡ること2018年。9月29日の芦屋川特別(1000万下、当時)をメイショウカズヒメで制し、そうコメントしたのが、この勝利で前人未到のJRA通算4000勝を達成した武豊騎手だ。
同馬を所有するのは「メイショウ」でおなじみ松本好雄オーナー。毎年多くの所有馬をデビューさせる大御所個人馬主の1人だが、もともとは武豊騎手の父であり元騎手の邦彦さんに魅了されて馬主を目指したという。武豊騎手にとっては父の代から家族ぐるみで付き合いの深いオーナーの1人である。
騎手起用に関しては基本的に調教師に一任しているという松本氏だが、2007年、所有馬メイショウサムソンが凱旋門賞(仏G1)挑戦を表明した際には、鞍上を主戦の石橋守騎手(現調教師)から武豊騎手にスイッチ。馬インフルエンザの影響で遠征は取りやめとなったものの、国内でも武豊騎手とメイショウサムソンのコンビは継続され、同年の天皇賞・秋(G1)を1番人気で制している。
また武豊騎手が落馬の影響で苦戦していた2010年代の前半、所有馬の多くを依頼するなど多大なバックアップをしたのも松本オーナーだ。そんな公私にわたって縁の深いオーナーと区切りの4000勝を達成できたことで、武豊騎手も喜びひとしおだったことは上記のコメントからも間違いない。
2024年初勝利は松本好雄オーナーの記念日にも捧げるメモリアル白星
それからおよそ5年3ヶ月が経った2024年1月。通算勝利数を4466まで伸ばした武豊騎手が7日、京都2Rの3歳新馬戦で今年の初白星を挙げた。騎乗馬は松本オーナーの所有馬メイショウタムシバ(牝3歳、栗東・飯田祐史厩舎)である。
ダート1800mの一戦でメイショウタムシバは大外15番枠からのスタートだったこともあり、終始大外を回る展開となる。だが早め進出から4コーナーで先頭に立つと、最後の直線は後続を突き放す一方。レジェンドは最後までノーステッキという非常に強い競馬だった。
なお武豊騎手は2024年の初白星であると同時に、これが京都競馬場で通算1400勝というメモリアルV。前人未到の大記録を4000勝の時と同じく、またも松本オーナーの所有馬とともに打ち立てることとなった。
また、その松本オーナーも前日の1月6日が86回目の誕生日でもあった。それだけにこの白星は、両者にとってもまた格別なものとなったのではないだろうか。
「最後まで本気で走り切っていませんし、能力は高いですね。これからが楽しみです」
レース後、武豊騎手はメイショウタムシバの可能性についてそうコメントを残した。2024年も武豊騎手とメイショウのコンビが競馬場を大いに沸かせてくれそうだ。
PICK UP
Ranking
23:30更新- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
- 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
- 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
- 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- どれだけハズレても我々は「バッターボックス」に立たせてもらえる! 悔いを残したくないからこその大ダメージ…競馬と後悔の実に深い繋がり【徒然なる神のくず競馬トーク】
関連記事
【日経新春杯(G2)展望】ダービー3着ハーツコンチェルト、神戸新聞杯勝ちサトノグランツ、菊花賞5着サヴォーナ…4歳馬が3強を形成!
【中山金杯】1番人気騎乗も「惨敗」で初白星お預け…イクイノックスの名門が期待を寄せる「ドイツの名手」は翌日以降巻き返しへ
充実一途の坂井瑠星「1日4勝」で開幕ダッシュに成功! レモンポップ&フォーエバーヤングで見据える2024年世界獲り
2024年は津村明秀「覚醒」の一年に!?「ジーッと見ちゃった」無難なジョッキーを「勝てる男」に“大変身”させた名牝との挫折
「完全に騎手のミス」「勝ちまであった」矢作師が愛弟子にブチ切れ? 超新星の動向が新ダート三冠路線のカギ? 三冠牝馬リバティアイランド&菊花賞馬ドゥレッツァ! 新王者ドゥラメンテが最有力も…【週末GJ人気記事ぶった斬り!】