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【日経新春杯(G2)展望】ダービー3着ハーツコンチェルト、神戸新聞杯勝ちサトノグランツ、菊花賞5着サヴォーナ…4歳馬が3強を形成!

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ハーツコンチェルト 撮影:Ruriko.I

2024年最初のG2で明け4歳の素質馬が激突

 14日、京都競馬場では第71回日経新春杯(G2)が行われる。年明け最初のG2レースで有力視されるのは、昨年のクラシックにも出走した明け4歳馬たちだ。

 中でも注目は、昨年の日本ダービー(G1)で3着したハーツコンチェルト(牡4歳、美浦・武井亮厩舎)だろう。

 昨年は青葉賞(G2)でスキルヴィングと差のない2着に入り、ダービーの出走権を獲得すると、本番は早め進出から長くいい脚を使ってタイム差なしの3着に健闘した。

 秋初戦の神戸新聞杯(G2)は1番人気の支持を受けたが5着まで。道中は中団後方に控え、勝負所で大外を通って徐々に進出する得意のパターンを披露したが、残り200mで脚色が鈍ってしまった。

 巻き返しを期して臨んだ菊花賞(G1)は5番人気での出走。スタートを決めて、好位を進んだが、「後ろの馬と接触してバランスを崩してしまい」と松山弘平騎手が語ったように勝負所で痛恨のアクシデント。直線でもジリジリと伸びてはいたが、前との差は詰まらなかった。

 それでも3着のソールオリエンスとは僅か0秒1差。世代の中では上位の力を持っているのは間違いない。今回は初となる年長馬との対戦、さらに「0-0-0-4」の右回りコースと課題もあるが、ダービーで3着に食い込んだ実績馬としては負けられない一戦となるだろう。

G2・2勝のサトノグランツは川田騎手とコンビ

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サトノグランツ 撮影:Ruriko.I

 1勝馬のハーツコンチェルトに対し、重賞2勝を含む4勝を挙げているのがサトノグランツ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。

 昨春に未勝利戦から3連勝で京都新聞杯(G2)を制覇。続くダービーは11着に敗れたが、秋初戦の神戸新聞杯でファントムシーフやハーツコンチェルトを破って重賞2勝目を挙げた。

 同レースは、最後の直線で馬群を割って力強く抜け出す好内容。有力馬がそろった前哨戦を制したことに加えて、3000mへの距離延長もプラスになるとみたファンは菊花賞で同馬を3番人気に支持したが、神戸新聞杯に続き控える作戦をとったものの勝負所で手応えをなくし、ほぼ見せ場を作れず10着に沈んだ。
 
 ハーツコンチェルトと同じく今回が年長馬と初対戦になるが、2戦2勝のG2なら勝ち負けは必至。引き続き川田将雅騎手とのコンビで重賞3勝目に挑む。

菊花賞5着のサヴォーナも侮れない

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サヴォーナ 撮影:Ruriko.I

 ダービーには出走できなかったが、菊花賞でハーツコンチェルトとサトノグランツに先着を果たしたサヴォーナ(牡4歳、栗東・中竹和也厩舎)も力上位の1頭だ。

 これまで11戦して青葉賞の6着が唯一の掲示板外というサヴォーナ。昨夏の福島で2勝クラスではあるが、年長馬相手に逃げ切り勝ちを収めている。

 続く神戸新聞杯では10番人気ながら好位から運んで粘り込んでの2着。菊花賞の出走権をゲットすると、本番では一転、後方からの競馬となったが、早めに進出し2番手で4角を迎えると、大健闘といえる5着に入った。

 騎乗した池添謙一騎手はレース後、「長くいい脚を使い、前走(神戸新聞杯)がフロックでないことを証明してくれましたね」と話していたが、引き続き京都の外回りが舞台なら同世代のライバル2頭をまとめて負かす可能性は十分あるだろう。

 引き続き手綱を取る池添騎手は、2010年にメイショウベルーガで、20年にモズベッロで当レースを制覇。昨年自己ワーストの25勝に終わった関西の名手は、ここを制して反撃の狼煙を上げたいところ。


 レース展開のカギを握るのは、21年の札幌日経オープン(L)を制しているディアスティマ(牡7歳、栗東・高野友和厩舎)だ。

 重賞でも3歳時の京成杯(G3)3着のほか、昨年の日経賞(G2)で3着、2か月後の目黒記念(G2)で2着など、たびたび好走している。

 前走のアルゼンチン共和国杯(G2)こそ控える競馬で13着に大敗したが、ハナを切ることができれば粘り強さを発揮するだけに軽視は禁物だ。

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リビアングラス 撮影:Ruriko.I

 そのディアスティマと並ぶ逃げ候補の1頭がリビアングラス(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)である。逃げた時の成績は「2-0-1-1」で、唯一の馬券圏外も菊花賞での4着と崩れていない。

 前走のグレイトフルS(3勝クラス)は流れに乗り切れず7着に敗れたが、ディアスティマを抑えてマイペースの逃げに持ち込めば押し切る可能性もありそうだ。


 この他には、前走・京都大賞典(G2)で2番人気に支持されたが、心房細動で競走中止となったブローザホーン(牡5歳、美浦・中野栄治厩舎)、1年ぶりの実戦となった前走・アルゼンチン共和国杯で0秒4差の6着と善戦した古豪ハーツイストワール(牡8歳、美浦・国枝栄厩舎)、一昨年の阪神ジュベナイルF(G1)2着のシンリョクカ(牝4歳、美浦・竹内正洋厩舎)なども出走を予定している。

 今年の中長距離路線を占う上でも重要な日経新春杯。発走は14日の15時35分を予定している。

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