
今村聖奈「逆風スタート」から再ブレイクへ! 「新女王」永島まなみも勝負の1月…藤田菜七子も存在感

毎年のように慌ただしい年末年始だが、年も明けて6日からは中山と京都で新春競馬がスタートする。今年は金杯の開催日が土日とくっついているため、新年早々に3日間の変則開催。景気よくお年玉ゲットに成功するか、それとも開幕で大出遅れとなるか……。結果は自分次第なだけに、しっかりと予想したいものである。
そして、今年は短期免許で来日した外国人騎手が多数参戦するのも大きな特徴だ。
C.ルメール騎手と混同しそうなA.ルメートル騎手をはじめ、L.モリス騎手にR.キングスコート騎手、R.ピーヒュレク騎手、R.キング騎手らが登場。例年以上に多彩な外国人騎手たちが盛り上げてくれそうだ。
また、女性騎手たちによって繰り広げられる“女の戦い”も注目したい。
昨年は、なんといっても若手騎手6名が、スマートフォンの不適切使用によって処分を受けた異例の事態も発生。競馬の公正確保を揺るがす大問題となった。もちろん、それぞれに猛省を求められる一件ではあったものの、30日間の騎乗停止期間は自身を見直すきっかけとなったことは間違いない。
実際、騎乗停止処分が明けてからも勢いが衰えなかったのが永島まなみ騎手だ。昨年挙げた50勝はキャリアハイ。2年前に今村聖奈騎手がマークした女性騎手最多の51勝には及ばなかったものの、約1ヶ月の騎乗停止期間が含まれていたことを思えば、十分な結果を残した。デビュー3年で7勝→21勝→50勝と順調に勝ち数を伸ばしたのは、新女王に相応しい見事な成績といえるだろう。
今村騎手に更新されるまで女性騎手最多のJRA年間43勝を記録していた藤田菜七子騎手も勝ち数こそ目立たないが、女性騎手で唯一スマホ不適切使用の一件に関わりがなかったことで評価が上がった。夏場に「単勝356.2倍」の超人気薄で大波乱を演出したことで話題となった。
その一方で今年最も巻き返しに燃えていると考えられるのは、昨年大きく成績を落としてしまった今村騎手だろう。
快進撃の続いた22年のデビュー年に挙げた51勝から、昨年は半数以下の25勝と予想外の低迷。前年から勝利数を倍増させた永島騎手との明暗が分かれた。『日刊スポーツ』に連載中のコラム『今村聖奈のLovelyDays』で、とにかく反省点が多かった1年として「自分の行動にもっと責任を持たないといけないと痛感しました」と振り返っている。
ただ、年も替わって開幕ダッシュを決めたい今村騎手だが、3日間開催の騎乗予定はトータルで6鞍のみ。他の女性騎手と比較しても少々寂しい数字かもしれない。
■女性騎手6名の騎乗予定(6~8日)
永島まなみ 土曜京都3鞍、日曜京都6鞍、月曜京都6鞍
河原田菜々 土曜京都5鞍、日曜京都4鞍、月曜京都3鞍
小林美駒 土曜中山6鞍、日曜中山2鞍、月曜中山4鞍
藤田菜七子 土曜中山3鞍、日曜中山3鞍、月曜中山3鞍
今村聖奈 土曜京都2鞍、日曜京都1鞍、月曜京都3鞍
古川奈穂 なし(左鎖骨骨折により療養中)
競馬と真摯に向き合うことで、関係者からの信頼を取り戻せば、騎乗数の増加も期待できるはず。逆風のスタートから再ブレイクに向けて結果を残すのみ。生まれ変わった“今村省奈”の2024年に注目だ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆
関連記事
川田将雅もC.ルメールも受賞ならず…競馬にも「沢村賞」を? 昨年の戸崎圭太に続き、松山弘平にも「違和感」が気の毒
【京都金杯(G3)】唯一のG1馬が屈辱の軽ハンデ!? 「気持ちが前向きになるように」このままでは終われない2歳王者が復活のシーズンに
JRA重賞「初当たり」狙うなら「馬体重」を確認するだけで十分!? 正月競馬「必勝法?」黙って買いの条件とは
【菊花賞】武豊は何故、逃げたのか 「ドン詰まり」戸崎圭太と「カニ歩き」C.ルメールにブチ切れるファン続出 川田将雅「あんな出来事は初めて」前代未聞のアクシデントに屈腱炎発症…【年末GJ人気記事ぶった斬り!10月編】
ネクラ女医の競馬日記No.8〜 おすすめ競馬映画『ドリーム・ホース(2021年)』の話〜