
「27キロ減」激やせがファンを翻弄した宝塚記念…C.ルメールも福永祐一も馬券圏外、「50万馬券」の波乱に一役買った香港の刺客

春のG1シリーズで存在感を発揮した香港馬。高松宮記念(G1)ではビクターザウィナーが3着に入り、安田記念(G1)はロマンチックウォリアーが日本馬に格の違いを見せつけて優勝した。
本馬は香港の中距離戦線で最強クラスの実力を誇るだけに、登録のあった宝塚記念(G1)への参戦も注目を集めたが回避。実現していれば、2018年のワーザー以来の参戦となるはずだったが、最終的に日本馬のみの争いとなる。
27キロ減の激やせがファンを翻弄
ちなみに6年前の宝塚記念に出走したワーザーだが、ロマンチックウォリアーと同じく中距離戦線でトップクラスの実績馬だった。
元々の実力を考えれば、上位人気に支持されてもおかしくなかったはずだが、当日の人気は10番人気という低評価。これには陣営も「舐められた」と感じたかどうかは定かではないものの、人気が急落しても不思議ではない理由もあったのだ。
というのも、当日のパドックで発表されたワーザーの馬体重は、なんと446キロ。前走のライオンロックトロフィー(G3)に473キロで出走(6着)していたことを考えれば、あまりにも減り過ぎの印象は拭えない。470キロ台半ばでの出走が多かった。日本に遠征して環境の変化に適応できずに調子を落としたのではないかとファンが勘繰るには、十分過ぎる情報だったに違いない。
しかし、そんなファンの懸念をあざ笑うかのようにワーザーは大健闘。最後の直線で16頭中13番手の後方から豪脚を見せ、先に抜け出したミッキーロケットをクビ差まで追い詰める激走を見せた。
「カイバを食べなくて陣営が頭を悩ませているという話も耳にしていましたし、パドックでも体が細く見えましたね。実際に27キロ減の激やせを確認したときには、私も消しでいいなと軽視してしまいました。
勝ったミッキーロケットも7番人気なら3着のノーブルマーズも12番人気。C.ルメール騎手のサトノダイヤモンド、M.デムーロ騎手のキセキ、福永祐一騎手(現調教師)のヴィブロスといった上位人気馬が揃って馬券圏外に敗れる波乱の結果でしたね」(競馬記者)
7→10→12番人気で決着した3連単の払戻しは49万2560円と約50万馬券。ちなみにこれは、3連単が発売されて以降の宝塚記念で歴代2位の高配当である。歴代1位は宝塚記念3連覇のかかったゴールドシップが大出遅れした2015年の52万8510円だった。
今年は頭数が少なく、堅い決着も予想される上半期のグランプリだが、どのようなドラマが待っているだろうか。
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