
ドウデュースに「想定外」の懸念?京都記念を楽勝しても安心できない宝塚記念…変則開催が後押しする特注馬3頭をピックアップ

高松宮記念(G1)からスタートした春のG1シリーズも、いよいよ今週末の宝塚記念(G1)でフィナーレ。上半期を締めくくるグランプリが終わると、本格的な夏競馬のシーズンへ突入する。
主役を務めるのはファン投票で23万8367票を獲得して1位に選ばれたドウデュース(牡5、栗東・友道康夫厩舎)だ。
過去最多得票は昨年のイクイノックスの21万6379票だったが、これを2万票以上も上回ったように大人気。鞍上がレジェンドの武豊騎手ということも、人馬揃って支持を集めている理由の一つかもしれない。
京都記念を楽勝したのに京都コースは未経験?
ただ例年であれば阪神競馬場で行われる宝塚記念だが、今年は阪神競馬場でスタンドのリフレッシュ工事が行われる関係により京都で開催される。2000年以降では、ディープインパクトが優勝した2006年以来となる18年ぶりのことである。
そのディープインパクトの主戦も務めた武豊騎手にとっては、自身も「京都は庭」と称するほどの得意舞台。頭数も13頭とフルゲート割れしていることを考えれば、紛れの少ない決着となりそうな雰囲気もある。
しかし、終わってみれば些細な懸念となる可能性は十分承知の上でも、本馬が京都コースを経験していない点は気になる。いくら武豊騎手が京都を得意にしていても走るのは馬である。
昨年の京都記念(G2)を楽勝しているとはいえ、それも工事の関係で阪神開催。そして今回もまた工事の関係で宝塚記念が京都開催であり、ちょうどどちらもレース名と競馬場が「あべこべ」となっていたため、京都で走る機会がなかったのだ。
「阪神コースは、2歳時の朝日杯フューチュリティS(G1)と京都記念で2戦2勝と非常に相性がいいですから、例年通り阪神の宝塚記念の方が安心できたと思います。阪神の京都記念と京都の宝塚記念というのは、さすがにややこしいですが工事が理由ですから仕方ないですね。
やってみないことには分からないのは確かですが、ここは無理にドウデュースの不安を探すよりも京都巧者を見つける方が面白そうですよ。個人的に注目しているのは、京都の芝中距離で重賞勝ち実績のある馬です」(競馬記者)
確かに頭数も少なく、点数をあまり多く買えないなら、配当妙味のありそうな馬を3頭ピックアップしてみたい。
まず筆頭はC.ルメール騎手とのコンビで4戦無敗の好相性を誇るジャスティンパレスだろう。ルメール騎手も京都は得意にしており、ジャスティンパレスは昨年の天皇賞・春(G1)を楽勝した実力の持ち主だ。
次は菅原明良騎手が騎乗予定のブローザホーン。昨年の京都大賞典(G2)は心房細動で競走中止となったが、京都は実質2勝2着1回とほぼ完璧な成績。今年の日経新春杯(G2)を優勝し、天皇賞・春でテーオーロイヤルの2着に入った。今回の宝塚記念と同じ京都芝2200mで行われた烏丸S(3勝クラス)を楽勝している。このときは不良馬場で2着に5馬身差をつけており、馬場状態が悪化しても問題なさそう。
最後は昨年の京都大賞典と今年の京都記念を勝っているプラダリア。阪神の大阪杯(G1)でベラジオオペラの6着に敗れはしたが、京都記念では負かしていた相手。2戦無敗の京都替わりは絶好の追い風になりそうだ。
ここで名前を挙げた3頭は、実績のある京都で前進が見込めるのではないか。
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