
武豊×福永祐一厩舎、C.ルメール×木村哲也厩舎の期待馬が「直前回避」…競走馬が無事にデビュー戦までこぎ着けることの難しさ

後の活躍馬を多く輩出している出世レースとして知られる、宝塚記念(G1)当日の2歳新馬戦。今年は1番人気に推されたキズナ産駒のエリキングが、2着サラコスティに1馬身半差をつけて優勝した。
同馬を管理する中内田充正調教師は「いい内容で勝ってくれました。ストライドも良いですし能力は高いです」と走りを絶賛。今年も将来性豊かな大物候補が勝ち上がったとみていいだろう。
その一方で、この新馬戦の出馬表にルージュレアリーズ(牝2歳、栗東・福永祐一厩舎)の名前がなかったことに驚いたファンもいたかもしれない。
ルージュレアリーズは直前で回避
重賞ウイナー・レッドモンレーヴの半妹となるルージュレアリーズは、祖母にエアグルーヴを持ち、一族にはドゥラメンテやルーラーシップなど活躍馬がズラリと並ぶ良血。「雰囲気があり走りそう」と評価していた福永師が宝塚記念当日の芝1800mを初陣に定め、パートナーに武豊騎手を選んだことでも話題となった。

1週前追い切りでは、そのレジェンドを背に併せ馬で先着する走りを披露。エリキングやサラコスティといったライバルを相手に、どのような競馬を見せるか注目を集めていた。
「所有する東京ホースレーシングの公式サイトによると、ルージュレアリーズは20日の追い切り後に脚部不安が見られたようです。ただ、幸いにして大事には至らなかったとのこと。デビュー戦を楽しみにしていたファンも多かったと思いますが、また改めてですね」(競馬記者)
プリモシークエンスも同じく出走回避に
また、前日の東京競馬場・芝1800mの新馬戦でデビューする予定だったプリモシークエンス(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)も直前で回避となっていた。
エピファネイア産駒の同馬は、現役時代に重賞3勝を挙げたプリモシーンの初仔。管理するのは母と同じ木村厩舎。厩舎の代表馬であるイクイノックスやチェルヴィニア、レガレイラなどと同じく鞍上にC.ルメール騎手を予定していたことからも、陣営のプリモシークエンスに対する期待の高さが窺えた。
「プリモシークエンスは右前の膝に腫れが出たと、所有するシルクレーシングが公式サイトで発表していましたね。1週前調教では古馬2頭と併せ馬を行っており、陣営も『順調に乗れています』と話していたのですが……。
ちなみに同馬が出走回避となった新馬戦は、ワールドエース産駒のモンドデラモーレが7番人気の低評価を覆して優勝しています」(同)
エリキングやモンドデラモーレなど先が楽しみな馬が勝ち上がった先週の新馬戦。前評判が高かったルージュレアリーズとプリモシークエンスの回避は残念だったが、競走馬が無事にデビュー戦までこぎ着けることの難しさを改めて知る機会となった。
立て直しに成功した2頭が改めてデビューを迎える日を楽しみに待ちたい。
PICK UP
Ranking
5:30更新JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
JRAが主導する”大改革”で超一流ベテラン騎手が「騎乗馬なし」の異常……競馬界の水面下で今、一体「何」が起こっているのか?
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA荻野極と横山武史が「誤爆」で一触即発!?「ふざけんな!ナメてんのか!」1番人気大敗の腹いせにタオル投げるも……
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?