武豊とベラジオオペラ彷彿の「遅咲き」が新コンビ結成! 早逝のロジャーバローズに捧げる白星へ
ロジャーバローズが8歳の若さで他界…
2019年の日本ダービー(G1)でダノンキングリーやサートゥルナーリアらを下し、世代の頂点に立ったロジャーバローズが25日、この世を去った。8歳という若さだった。
現役を引退してからは種牡馬生活を送っており、初年度産駒のオーキッドロマンスが先日のパラダイスS(L)を勝ったばかり。関係者によるとロジャーバローズは1ヶ月ほど前から疝痛により入院していたが、24日夜に容体が急変。25日未明に息を引き取ったという。
ファンの間でもSNSやネット掲示板を中心に「この若さで亡くなってしまうとは……」「これは辛すぎる」「ダービーの走りは一生忘れられない」と悲しみの声が上がっている。
その早逝したロジャーバローズと同じ猪熊広次オーナーの所有馬、デビットバローズ(牡5歳、栗東・上村洋行厩舎)が30日、函館の巴賞(OP)に出走する。
2歳秋にデビューし、初勝利こそ3歳5月と遅かったデビットバローズだが、そこから3連勝。その後、二桁着順に敗れるスランプも経験したものの、今年1月に3勝クラスを勝って完全復活。オープン入りを果たした遅咲きである。
5歳馬とはいえ、休みを挟みながら使われていることもあり、キャリアはまだ11戦。3月の大阪城S(L)で古豪ステラヴェローチェ相手にアタマ差の接戦を演じ、重賞初挑戦となった前走の新潟大賞典(G3)で4着に好走した。相手関係が楽になるオープン特別なら勝機は十分。鞍上には新コンビとなる武豊騎手を予定している。
G1馬ベラジオオペラと多くの共通点
「デビットバローズは先週終了時点で26勝をマークし、全国リーディング3位と好調の上村厩舎の管理馬。上村師といえば今春の大阪杯(G1)を制したベラジオオペラを手掛けている注目のトレーナーですね。
そのベラジオオペラとデビットバローズは同じロードカナロア産駒で中距離を中心に使われており、両馬ともに社台ファーム生産で千葉サラブレッドセール出身と、2頭には重なる部分も多いんですよ。
デビットバローズの方が1世代上になりますが、出世の妨げになっていた気性面の課題も解消しつつあり、5歳にしていよいよ本格化の兆し。夏競馬で注目の1頭となりそうです」(競馬記者)
函館のウッドコースで行われた最終追い切りでも、デビットバローズは馬なりのまま僚馬に3馬身先着。騎乗した武豊騎手も「めちゃくちゃ乗りやすいね。いいイメージでレースに行けます」と好感触を口にしていた。
自身初となるオープンクラスでの勝利を挙げるとともに、亡くなったロジャーバローズに捧げる白星を決めてくれることに期待したい。
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