G1馬を複数輩出「夏の出世レース」に期待の良血が参戦! 菊花賞路線の「惑星候補」2頭の走りに注目
先週に開幕した札幌開催も2週目に突入。28日、9Rには芝2600mの阿寒湖特別(2勝クラス)が組まれている。
2001年にこのレースを勝ったマンハッタンカフェはその後、菊花賞(G1)を含むG1・3勝。翌年に勝利したファインモーションも無傷の6連勝で秋華賞(G1)とエリザベス女王杯(G1)を制した。それ以前にも名馬ステイゴールドが勝ち馬として名を連ねており、ファンの間でも夏の札幌で行われる出世レースのひとつとして知られる。
昨年の勝ち馬ナイトインロンドンもその後、菊花賞まで駒を進めたように、秋につながる長丁場の一戦といえるこのレースに臨む今年の3歳馬がアドマイヤテラ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
期待の3歳馬アドマイヤテラが阿寒湖特別に出走予定
同馬の母アドマイヤミヤビは2017年のクイーンC(G3)を制し、オークス(G1)でも3着に入った実力馬。その母と同世代であり、日本ダービー(G1)を制したレイデオロとの間に生まれたのがアドマイヤテラである。
そんな期待の良血馬は昨年11月のデビュー戦を好位から抜け出す横綱競馬で完勝。続く1勝クラスでは後方2番手から向正面で一気に2番手まで進出、直線で抜け出すと最後は2着に2馬身半差。父レイデオロのダービーを彷彿とさせるような2段階スパートで2連勝を飾った。
「アドマイヤテラは今年1月の1勝クラスに出走する前、同厩舎のダービー馬ドウデュースと併せ馬を消化。その後、暮れの有馬記念(G1)を制する先輩を相手に引けを取らない動きを披露していたことで、一部ファンの間で話題となっていました」(競馬記者)
皐月賞(G1)の優先権をかけて臨んだ若葉S(L)は4着に敗れたが、大外枠からのスタートが仇となった不完全燃焼であり、評価を下げる必要はなさそう。騎乗した岩田望来騎手もレース後「外枠で上位に来たのはこの馬だけ。今日は展開も向きませんでした。でも力はあります」と前向きなコメントを残していた。
また、京都新聞杯(G2)でも4着に敗れダービー出走は逃したが、このときコンビを組んだM.デムーロ騎手は「耳を絞ったりフラフラしたりと、真面目に走らないところがありました」と話すなど、春先は気性的にまだ幼い部分があったようだ。約3ヶ月ぶりの一戦となる今回、成長した姿が見られるか注目だ。
「(アドマイヤテラを管理する)友道調教師は以前『距離は長ければ長いほうがいいと思います』と話しており、前走からさらに2ハロンの延長も歓迎材料でしょう。ライバル候補は同じ3歳馬のレイデラルースだと思います」(同)
記者が挙げたレイデラルースはアドマイヤテラと同じレイデオロ産駒。前走、福島・芝2600mの自己条件では先手を奪い1馬身差の快勝を収めている。今年の阿寒湖特別に出走予定の3歳馬はこの2頭のみ。秋に向けて目が離せない一戦を制した勝者が菊花賞路線の惑星として注目を集めそうだ。
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