【レパードS】日本競馬史に残る驚愕レースが生まれた「8月4日」から12年…秋のG1に繋がるダート重賞を占う【東大式必勝馬券予想】
日本列島が歴史的酷暑の中、夏競馬も佳境に入ってきた。今週末8月4日は新潟でレパードS(G3)、札幌でエルムS(G3)と3歳、古馬のダート重賞が組まれているが、今回は12年前の同じ8月4日に行われた新馬戦を書いておこう。実は日本の競馬史に残る、現在でもナンバー1の驚愕レースで私もゴール前で一部始終を目の当たりにした、一生忘れえぬ一戦である。
真夏のカンカン照りで新潟競馬場は1R前からサウナのような暑さ。幸い空調の効いたNiLS21スタンドのS指定席で“整い”ながら午前中の2歳、3歳、障害の未勝利戦をトントンで終わり昼休み後に迎えたのが件の第5R「メイクデビュー新潟」(芝・1400m)だった。
新馬戦に確たる東大式必勝法はないのだが、敢えて言うと調教欄を見て「格上の古馬と併せて“先着”か“追走同入”は勝てる」逆に「未出走・未勝利馬に先行で遅れ、はダメ」。
東大農学部の先輩が言うには、「新馬戦は幼稚園の駆けっこのようなもの」。人生(馬生?)初のターフ、競走馬は勝とうという本能があり新馬の調教で遅れるような馬は性格的に勝てない、だが群れて仲良く走りたいという気持ちもあるので実力馬に楽しくついて行ったら2、3着がある。だから馬券的には荒れる、と。
私は調教で好走していたスマートオリオン、コアレスキング、人気はないがミナレットの3頭を1着欄に2、3着欄は下馬評通り素直に1番人気ダイワフェーム、ヒモに9頭の48点買い3連単フォーメーションを握り締め、17頭のゲートは開いた。
新馬らしいバラバラのスタートで嘉藤貴行を背に4枠8番ミナレットは好スタートを切る。彼女を制して内からハナを奪ったのは木幡兄弟の父・初広鞍上の3枠6番ヘイハチピカチャン。2番手にミナレット、3番手に14番ファイヤーヒースを従え前半1000m1分00秒4のペースで隊列変わらず長い直線に入る。
上位3頭の叩き合いとなるがミナレットが残り100mで抜け出し、外から16番ダイワフェームが猛烈に追い込むが2番手は3頭もつれたままゴール。長い写真判定の末、2着はヘイハチピカチャンとファイヤーヒースの同着、ダイワフェームはハナ差4着で確定のランプが点り、続いて発表された配当に場内は声を失い、TV観戦のファンも驚愕に包まれた(はずだ)。
3連単はJRA史上最高配当に
3連単8→6→14が2983万2950円、8→14→6が1491万6520円。前者は中央競馬での最高配当となり今なお破られていない(WIN5を除く)。私は4着のダイワフェームがあと一歩前に出ていれば1番人気なので1000万馬券とは言わないがWミリオンは確実だったろう。まさに地団駄を踏むほど悔しかったが、今となっては歴史的瞬間を目の当たりにできたのは競馬人生の幸福だと思いたい。
このレースの9着には後に中京記念(G3)など重賞2勝を挙げるスマートオリオンが入っており決してレベルは低くない。勝ったミナレットもオープン入りしターコイズS(当時OP特別)を勝ち、2015年のヴィクトリアマイル(G1)で最低18番人気ながらストレイトガールの3着に入り、またもや3連単2070万5810円という中央競馬の重賞(当然G1も)史上最高配当の立役者となる。
ミナレットは勝った5戦も14、4、5、6、9番人気で予想屋たちのブラックホールみたいな馬だったが、12年前の8月4日、日本競馬史上に残る天邪鬼な千両役者が誕生したことを諸兄もご記憶されたい。
この辺で「東大馬券王の大よそー」に移るが新馬戦は出走馬の情報が薄いので新潟のレパードS(ダート1800m)を占おう。
過去にはトランセンドやホッコータルマエら歴史的名馬やアジアエクスプレス、ハヤヤッコら“二刀流”も勝ち名乗りを上げているが、今年は3歳ダート体系の整備初年で10月のジャパンダートクラシック(G1)につながる重要なレースとなり楽しみなメンバーが揃いそう。前走が平場は苦戦というデータはあるが、3年連続で“年長馬と走って好走”馬が勝っている。
前走2勝クラスを快勝して目下3連勝中のジーサイクロンと近10年で4頭が勝っている“前走ユニコーンS(G3)組”から3着ミッキーファイトの2頭の1、2(3)着3連単フォーメーションで軽く勝負!
それより当日新馬戦の馬柱をじっくり研究し12年前の雪辱と2000万円を夢見る私である。(一部敬称略)
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