【ラジオNIKKEI賞】玉砕的な「大逃げ」でファンから愛されたツインターボ…今年の狙い目は新たな「個性派候補」としても期待?【東大式必勝馬券予想】
先週末の宝塚記念(G1)は降雨で予想を京都・重馬場が得意のブローザホーン&プラダリアの2頭軸3連複に直前の変更、ゴール100m前までは貰った!と馬券を握りしめるもソールオリエンスが皐月賞馬意地の急襲。プラダリアは4着となり金満生活の夢は潰えた。
直前の東京・パラダイスS(L)もロジリオンが、函館・大沼S(L)もテーオードレフォンがともに4着。軸馬を1頭に絞る東大式鉄則“あるある4着病”に臥せってしまい残念!今週こそは捲土重来を期したい。
というわけで夏の福島開催が始まる。重賞一番手は3歳限定のラジオNIKKEI賞(G3・芝1800m)。
今年で第73回を迎える伝統のレースだが、昔は「残念ダービー」の異名を取り日本ダービー(G1)を惜敗した馬が捲土重来を期す一番。歴代優勝馬にはアサカオー(ダービー3着)、イチフジイサミ(ハイセイコーに先着するも2着)、マルゼンスキー(持込馬で出走できず)、ハワイアンイメージ(皐月賞馬でダービー14着)ら駿馬が名を連ねた。
近年はローテーションの見直しでクラシック参戦馬の出走はほとんどなくなったが、去年の1、3着は後にG2を勝つエルトンバローズにレーベンスティール、2018年の2着は後にG1を3勝するフィエールマン。秋に向けて注目すべき一戦だ。
思い出の馬は何といっても1991年のツインターボ。玉砕的な大逃げで“最後の個性派”と呼ばれ競馬ファンなら誰もが知る名馬だが、得意と言われた福島競馬場、実はこのレース(当時・ラジオたんぱ賞)が初見参だったのだ。
玉砕的な大逃げでファンから愛されたツインターボ
生来の気難しさでゲート試験に受からずデビューが4歳(馬齢は当時呼称)3月と遅れたツインターボだが、新馬・特別と逃げて連勝。ぜひ日本ダービーに出たいとトライアル青葉賞(OP・当時)に出走するも直線失速し9着。続く自己条件・駒草賞(900万下・当時)も5着に敗れ、 “残念ダービー”に駒を進める。
皐月賞(G1)17着もニュージーランドT(G2)を3着したカネハボマイが1番人気、駒草賞でツインターボを破ったストロングカイザーが2番人気、ツインターボは5番人気に過ぎず晴天の良馬場で11頭のゲートは開く。
ツインターボは一瞬外にヨレるも立て直し、ターボエンジンを吹かしてハナを奪い1000m通過は58秒9。直線に入っても逃げ脚衰えずNHK杯(G2)2着馬カミノスオードが追いすがるも大崎昭一騎手の左ムチ連打に応え1馬身1/2差振り切ってゴール!重賞初制覇となった。
その後6歳で七夕賞(G3)、オールカマー(G3・当時)を中舘英二騎手を背に大逃げで連勝し人々の記憶に残るツインターボだが、JRAの勝ち鞍は新馬・特別と上記G3・3勝の5鞍のみ。なぜ皆に愛され記憶に残るのか?それは小細工なしで我が身を顧みない玉砕逃げがファンの心を打ったとしか言いようがない。
最後の勝利以降、9戦をすべて逃げて6着以下に沈んだツインターボは8歳になり地方・上山競馬場(山形)に転厩する。初戦の文月特別を中央重賞馬の貫禄で快勝するも、その後は燃え尽きたのか10戦すべて7着以下(うち1戦は競走除外)。
私は温泉ついでに上山競馬場まで会いにいったが、ツインターボは都落ちとか栄光からの転落とかの悲哀はなく、どこか余生を楽しんで走っているようでホッとした。こんな人生も悪くはないと気が楽になったのも懐かしい。
今年の狙い目は新たな「個性派候補」としても期待?
ここらで「東大馬券王の大よそー」に移ろう。
ここ5年で1番人気が馬券に絡んだのは昨年のレーベンスティール1頭(しかも3着)のみ。近10年の3連単配当は最低でも2万1500円。難解で荒れるレースだ。
しかし東大式鉄則はある。「前走勝ち馬が10年で6頭勝利」。昨年は1~3着が前走・平場の1勝クラス勝ち馬だった。そこで白百合S(L)を逃げ切り快勝したミナデオロを“将来のツインターボ”の期待を込めて本命に推す。
脅かすのは札幌2歳S(G3)をこれも逃げて圧勝したセットアップ。前走の大敗は海外&ダートで無視できる。この2頭を1着欄に2(3)着欄は6戦4連対、着外のアーリントンC(G3)も0.4秒差という堅実無比のオフトレイルを。3(2)着はなんでも来いで高配当を狙う。
当日は夜行バスでかみのやま温泉に寄ってツインターボの思い出に浸ってみたい。福島までは新幹線で1時間。皆様、こんな馬券&思い出旅もいかがでしょうか。(一部敬称略)
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