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横山武史、武豊を「上回る好成績」残したダークホースが存在感!G1前に痛恨の乗り替わり経験も…「来春のクラシック候補」を早くもゲット

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好調の続く北村友一騎手 撮影:Ruriko.I
好調の続く北村友一騎手 撮影:Ruriko.I

 北村友一騎手が密かに存在感を発揮している。

 横山武史騎手が13勝を挙げてリーディングを獲得した夏の函館で2勝差の11勝。リーディングこそ届かなかったが、90鞍で勝率14.4%だった横山武騎手に対し、北村友騎手は48鞍で勝率22.9%をマークした。

夏の北海道で抜群の存在感を発揮した北村友一騎手

 約半数の騎乗機会で2倍近い勝率なのだから、いかに好調だったのかが伝わる。そしてこの勝率は上位に入った佐々木大輔騎手や武豊騎手も上回った。札幌開催でも上位につけており、リーディング争いのダークホース的な存在となりそうだ。

 今年ここまでの勝利数でも、すでに昨年の40勝に迫る35勝。21年5月に落馬負傷で大けがを経験し、22年6月の復帰には13ヶ月ものブランクがあった中、ようやく本来の調子を取り戻しつつあるようだ。

「1年以上も戦列から離れていたため、当然ながらお手馬は他のジョッキーに乗り替わりとなってしまいました。前年の新馬にも乗ってないので、将来性のある馬や大舞台に出走するような馬の依頼はほとんどなかったです。

特に関西はジョッキーの入れ替わりや新陳代謝も早く、成長した鮫島克駿騎手や西村淳也騎手などに活躍の場を奪われてしまいました。そんな中でも腐らずに努力を続けてきた結果、昨秋くらいから心身の状態や騎乗技術が噛み合ってきましたし、馬質も目に見えて変わってきました」(競馬記者)

 複数のお手馬が乗り替わった中でも、北村友騎手が最も手放したくなかったのは、コンビでG1・3勝を挙げたクロノジェネシスだろう。翌月に宝塚記念(G1)を控えたタイミングでアクシデントに見舞われてしまい、C.ルメール騎手とのコンビでグランプリ3連覇に成功したものの、自身の手綱で快挙を達成したかったはずだ。

21年の宝塚記念を優勝したクロノジェネシス 撮影:Ruriko.I
21年の宝塚記念を優勝したクロノジェネシス 撮影:Ruriko.I

「元々、ノーザンファームしがらきの松本康宏場長も彼の腕を高く評価していたひとりです。結果の出なかった頃からクロノジェネシスの主戦を任せ続けていたように、北村友騎手の腕を買っていました。

この業界はいかに走る馬を確保するかも重要ですが、そのためには新馬戦で陣営からの騎乗依頼を勝ち取る必要があります。もちろん、結果を出しても乗り替わるケースはありますが、騎乗経験のない他の騎手に比べればアピールポイントになります」(同)

 それだけに来春のクラシックで有力候補と目されるクロワデュノール(牡2、栗東・斉藤崇史厩舎)との出会いは、大きなチャンスとなるかもしれない。本馬は6月東京の新馬戦(芝1800m)で国枝栄厩舎の期待馬であるアルレッキーノに勝利。それも最後の直線で相手をねじ伏せて2馬身半という決定的な差をつけて圧勝した。

 レース後に「今日のメインの仕事を無事に終えました(笑)。現時点では何の注文もつきませんし、このまま順調に成長していってくれれば」と話していたことからも、かなりの手応えを掴んでいたのだろう。

 2着に敗れたアルレッキーノはその後、8月3日に行われた新潟の未勝利戦(芝1600m)をノーステッキで7馬身差の大楽勝。そんな大物を子供扱いしたクロワデュノールの評価も相対的にうなぎのぼりとなった。北村友騎手にとって、本馬を管理しているのがクロノジェネシスの主戦を任せてくれていた斉藤厩舎であることも心強い。

 間違いなくクラシックから逆算したローテーションが組まれ、鞍上も引き続き北村友騎手となる可能性が高いはず。このまま順調に勝ち進んでいけば、来春のクラシックでも主役級の存在となるかもしれない。

GJ 編集部

GJ 編集部

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