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【フェブラリーS】なぜ川田将雅の代打が「リーディング50位騎手」なのか…最後のG1迎える名伯楽が託した「ロードカナロアの背中を知る」男

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 18日に東京競馬場で開催される今年最初のG1・フェブラリーS。賞金不足で除外の可能性もあったオメガギネスの滑り込み出走も叶いそうで、実力伯仲の熱いレースに期待できそうだ。

 そんな一戦で、上位人気の一角に推されそうなのが、昨年の2着馬レッドルゼル(牡8歳、栗東・安田隆行厩舎)である。来月に定年を迎える安田隆師にとっては、これがラストのG1でもある。

 昨年11月の武蔵野S(G3)3着以来、3か月の休養明けで出走するレッドルゼル。中間に歩様が乱れる一頓挫はあったが、1月中旬に栗東へ帰厩後は順調そのもの。栗東坂路で、2週前に4ハロン51秒4、1週前に同52秒4の好時計を計時しており、状態一息で僅か1戦しかできなかった昨秋に比べても馬は元気が良すぎるくらいのようだ。

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北村友一騎手 撮影:Ruriko.I

 そんなレッドルゼルだが、今回は主戦の川田将雅騎手がカタール遠征のため不在。代打として鞍上に指名されたのが北村友一騎手である。

 目下リーディング2位のトップジョッキーから同50位の北村友騎手への乗り替わりを不安視する声も少なくないが、レッドルゼルは2歳秋のデビュー戦から4歳の春までコンビを組んでいた元相棒。主に条件馬として走っていた頃だが、コンビの通算成績は「3-4-1-1」と、相性は抜群だったといっていいだろう。

最後のG1迎える名伯楽が託した「ロードカナロアの背中を知る」男

「普段はあまり喜怒哀楽を表に出さず、どちらかというとクールなイメージですが、今回の指名には内心燃えているでしょうね。

北村友騎手といえば、デビュー2年目に半ば“破門”という形で当時所属していた田島良保厩舎を離れフリーに転向。当時20歳だった北村友騎手に救いの手を差し伸べたのが音無秀孝調教師と安田隆調教師の2人の名伯楽でした。

北村友騎手にとって厩舎別で勝利数の最も多いのが音無厩舎。一方で、最も騎乗回数が多いのが安田隆厩舎なんです」(競馬誌ライター)

 ただ、北村友騎手は両厩舎の管理馬で重賞は勝利しているものの、G1は未勝利。特に厩舎別で最多となるG1・13回の騎乗がある安田隆厩舎の馬では「0-1-1-11」であり、“恩師”に最後のG1勝ちを贈りたいという思いは相当強いはずだ。

 また、北村友騎手にとってロードカナロア産駒のレッドルゼルに騎乗することも因縁を感じさせる。安田隆師がトップトレーナーの地位を確固たるものにしたのは、ロードカナロアの存在が大きかった。

 実は北村友騎手は、ロードカナロアに2回騎乗している。3歳春でまだ本格化する前だったが、のちに『東京スポーツ』の連載企画で「ロードカナロアの素質の高さを見抜けていませんでした」と述懐したように、のちの名スプリンターに跨っても緩さだけが目立ち、秘めたる能力の高さには気づいていなかったようだ。

 しかし、ロードカナロアはその後、福永祐一元騎手(現調教師)の手綱を経て岩田康誠騎手との黄金コンビで国内外のG1を6勝することになるが、北村友騎手は「ロードカナロアのような名馬に乗せていただけたこと自体が騎手としての財産になりました」と、当時の乗り替わりをポジティブにとらえている。

 さらに「現役時のロードカナロアの性格、緩さを知っていることは(産駒に騎乗するにあたって)非常に参考になる。僕の強みになるんです」とも記している。実際に、同産駒ではC.ルメール騎手(89勝)と川田騎手(57勝)に次いで3番目に多い45勝を挙げている。

 21年春に落馬による大ケガをし、丸1年にも及ぶリハビリを経験。22年6月に復帰後はそれまで毎年のように勝っていた重賞にも手が届いていない。安田隆師への恩返し、そして自身の大ケガからの完全復活。これらを同時に遂げることができるのか。日曜は北村友騎手の手綱に注目したい。

GJ 編集部

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