![GJ](/wp-content/themes/g-journal/pc/img/entry/icon-gj.png)
【フェブラリーS】なぜ川田将雅の代打が「リーディング50位騎手」なのか…最後のG1迎える名伯楽が託した「ロードカナロアの背中を知る」男
18日に東京競馬場で開催される今年最初のG1・フェブラリーS。賞金不足で除外の可能性もあったオメガギネスの滑り込み出走も叶いそうで、実力伯仲の熱いレースに期待できそうだ。
そんな一戦で、上位人気の一角に推されそうなのが、昨年の2着馬レッドルゼル(牡8歳、栗東・安田隆行厩舎)である。来月に定年を迎える安田隆師にとっては、これがラストのG1でもある。
昨年11月の武蔵野S(G3)3着以来、3か月の休養明けで出走するレッドルゼル。中間に歩様が乱れる一頓挫はあったが、1月中旬に栗東へ帰厩後は順調そのもの。栗東坂路で、2週前に4ハロン51秒4、1週前に同52秒4の好時計を計時しており、状態一息で僅か1戦しかできなかった昨秋に比べても馬は元気が良すぎるくらいのようだ。
![【フェブラリーS】なぜ川田将雅の代打が「リーディング50位騎手」なのか…最後のG1迎える名伯楽が託した「ロードカナロアの背中を知る」男の画像2](/wp-content/uploads/2023/10/Ruriko.I_20220626_kitamurayuuichi_171.jpeg)
そんなレッドルゼルだが、今回は主戦の川田将雅騎手がカタール遠征のため不在。代打として鞍上に指名されたのが北村友一騎手である。
目下リーディング2位のトップジョッキーから同50位の北村友騎手への乗り替わりを不安視する声も少なくないが、レッドルゼルは2歳秋のデビュー戦から4歳の春までコンビを組んでいた元相棒。主に条件馬として走っていた頃だが、コンビの通算成績は「3-4-1-1」と、相性は抜群だったといっていいだろう。
最後のG1迎える名伯楽が託した「ロードカナロアの背中を知る」男
「普段はあまり喜怒哀楽を表に出さず、どちらかというとクールなイメージですが、今回の指名には内心燃えているでしょうね。
北村友騎手といえば、デビュー2年目に半ば“破門”という形で当時所属していた田島良保厩舎を離れフリーに転向。当時20歳だった北村友騎手に救いの手を差し伸べたのが音無秀孝調教師と安田隆調教師の2人の名伯楽でした。
北村友騎手にとって厩舎別で勝利数の最も多いのが音無厩舎。一方で、最も騎乗回数が多いのが安田隆厩舎なんです」(競馬誌ライター)
ただ、北村友騎手は両厩舎の管理馬で重賞は勝利しているものの、G1は未勝利。特に厩舎別で最多となるG1・13回の騎乗がある安田隆厩舎の馬では「0-1-1-11」であり、“恩師”に最後のG1勝ちを贈りたいという思いは相当強いはずだ。
また、北村友騎手にとってロードカナロア産駒のレッドルゼルに騎乗することも因縁を感じさせる。安田隆師がトップトレーナーの地位を確固たるものにしたのは、ロードカナロアの存在が大きかった。
実は北村友騎手は、ロードカナロアに2回騎乗している。3歳春でまだ本格化する前だったが、のちに『東京スポーツ』の連載企画で「ロードカナロアの素質の高さを見抜けていませんでした」と述懐したように、のちの名スプリンターに跨っても緩さだけが目立ち、秘めたる能力の高さには気づいていなかったようだ。
しかし、ロードカナロアはその後、福永祐一元騎手(現調教師)の手綱を経て岩田康誠騎手との黄金コンビで国内外のG1を6勝することになるが、北村友騎手は「ロードカナロアのような名馬に乗せていただけたこと自体が騎手としての財産になりました」と、当時の乗り替わりをポジティブにとらえている。
さらに「現役時のロードカナロアの性格、緩さを知っていることは(産駒に騎乗するにあたって)非常に参考になる。僕の強みになるんです」とも記している。実際に、同産駒ではC.ルメール騎手(89勝)と川田騎手(57勝)に次いで3番目に多い45勝を挙げている。
21年春に落馬による大ケガをし、丸1年にも及ぶリハビリを経験。22年6月に復帰後はそれまで毎年のように勝っていた重賞にも手が届いていない。安田隆師への恩返し、そして自身の大ケガからの完全復活。これらを同時に遂げることができるのか。日曜は北村友騎手の手綱に注目したい。
PICK UP
Ranking
5:30更新【クイーンS】ボンドガール武豊は「仲間外れ」の孤軍奮闘!? 「休み明け」C.ルメールは新潟ではなく札幌参戦
競馬学校「主席」の“天才騎手”が存在感。田口貫太、小林美駒だけじゃない「上手くなる」第2の師匠とのコンビでトップジョッキー並みの結果
藤田晋オーナーに強力援軍!? 「チーム・スターズオンアース」で“周回遅れ”の初陣…シュヴァルグラン産駒は遅れてきた大器となれるか
- 今村聖奈、小林美駒、古川奈穂が戦線離脱…「新人女性騎手」にかかる期待 過怠金「計16万円」若手騎手が土日で4回の制裁! 2年目若手騎手「まるで宝くじ」と話題!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- サトノカルナバル、ピコチャンブラックに続く「大物候補」が登場!? 今週デビューのキタサンブラック産駒は「古馬重賞ウイナー」と互角の動き
- 「騎乗依頼を受けない」トップジョッキーやベテランも?JRAから来年は4週間の通達済み…「名ばかり」暑熱対策に中堅騎手が不満
- キャプテン渡辺「面白き新潟競馬」に秘策あり?「予想もクソもありません」アイビスサマーダッシュの予想は枠が出てから【徒然なる神のくず競馬トーク】
- C.ルメール×名門クラブの快速馬がデビュー!スタートダッシュ失敗も「シンボリクリスエス後継候補」の父に初勝利もたらすか
- 永島まなみと「同期」の女性騎手が待望の戦線復帰!「かんちゃん帰ってくる頃には」今村聖奈も9月中にカムバックの可能性
- 武豊「マジック炸裂」も次走で鞍上問題発生!? 一撃“5億円”獲得「世代ナンバーワン牡馬」が参戦予定
関連記事
【フェブラリーS(G1)】オメガギネスの出走を祈りつつ「コパノリッキー」の再来に期待!【東大式必勝馬券予想】
武豊も「上手い3人」に挙げる関西若手No.1に関東圏「48戦0勝」の壁…G1馬と臨むフェブラリーS(G1)で一矢報えるか
主戦騎手「ダートでもっと凄いかも」エルコンドルパサー以来の超大物が緊急参戦。全国の競馬ファンが「初ダートの馬」を1番人気に推して15着大敗。G1馬3頭で10万馬券…2013年の「狂騒曲」
【フェブラリーS(G1)展望】B.ムルザバエフ「緊急来日」でドゥラエレーデに勝機あり!? ウィルソンテソーロは松山弘平と新コンビ!
武豊×オーサムリザルト5連勝に思い出される「未完の大器」の悲劇 フェブラリーS(G1)「皆勤」武豊が28年連続騎乗へ イクイノックスの「C.ルメール×木村哲也」タッグから超新星が登場!【週末GJ人気記事ぶった斬り!】