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エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは

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 確かに当時のカンパニーは、そのままマイルCS(G1)も圧倒的な強さで優勝。3連勝を飾ってキャリアを締め括っている。それだけに武豊騎手が完敗を認めるのも理解できるが、天皇賞・秋ではカンパニーだけでなくスクリーンヒーローにも先着を許しているのは、もしかしたら陣営の判断材料になったのかもしれない。

 結局、武豊騎手が自らの降板を知らされたのは、天皇賞・秋から2週間以上が経った11月17日。ジャパンCがすでに12日後に迫った時だった。その2日後に綴られたコラムでは「そういうこともあるのが騎手稼業ですから、落ち込んでもいられません」と語っているが、内心は悔しくないはずがないだろう。この時期になって突然告げられたこともあり、相当期するものがあったはずだ。

 だが、失意の武豊騎手にとって救いだったのは、すぐにお手馬のリーチザクラウンのジャパンCでの騎乗依頼が舞い込んだことだろう。武豊騎手も「全力を出し切ることに頭を切り換える」と語っている。

 しかし、武豊騎手は同年の菊花賞(G1)でリーチザクラウンが敗れた際、「菊花賞のリーチザクラウンは、距離に泣きました。あの馬の適性は2000m? いえいえ、もしかしたら1600mぐらいなのかもしれません」とコメント。つまりジャパンCの2400mは、どう考えても長いということだ。

 案の定、ジャパンCのリーチザクラウンは果敢にハナを切ったものの最後の直線で失速。9着に惨敗した。ここまでは武豊騎手の言葉通りなのだが、このレースを勝ったのが皮肉なことにルメール騎手騎乗のウオッカだった。

 このウオッカに対して、わずか1カ月前に「2000mは本質的に長い」と語っていた武豊騎手は、この時何を思ったのだろうか……。

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