武豊騎手のWASJ「神騎乗」に絶賛の嵐! 名手アンカツが引退まで追い続けた「騎手の極意」を”体現”した大胆騎乗に驚愕
しかし、それでも絶望的な状況と言えた第4戦での腹を括った騎乗は、武豊騎手がレジェンドたる所以を見せつけたような見事なレース運びだった。
昨年の9月以降一度も馬券圏内の好走がなく、14頭中13番人気だったギブアンドテイクを目覚めさせた騎乗に、ネット上の競馬ファンも「やっぱり上手いな」「マジですげー」「さすが天才だわ」などと絶賛。
今回の武豊騎手のあまりに大胆な後方一気を見て、かつての戸崎騎手と引退した安藤勝己元騎手との対談での一幕を思い出した。
地方所属時代に上げた3353勝だけでなく、JRA移籍後も重賞81勝(内G1・22勝)を含む1111勝。JRAに移籍したのはキャリアの晩年だったが、最後まで華々しい活躍を遂げていた安藤氏。
中でも、まるで”悟りの境地”に達したかのように、誰も真似できないような大胆な騎乗を繰り返したのが晩年だった。その活躍に戸崎騎手は「勝負どころで、あれだけ一呼吸(吐いて)我慢出来るのはすごい」と感心。そこで地方出身の後輩騎手に掛けた、大先輩の言葉が印象的だった。
「勝とうと思わないで乗るくらいが一番いい」
安藤氏は「自分でも未だに、(完全には)まだできないんだけど……」と言いながら、「勝ちに焦るとロクなことがない」と告げた”騎手の極意”に戸崎騎手は、感嘆のため息を漏らしていた。
今回もWASJの最終戦ということもあって、超一流騎手の誰もが1つでも上の着順を目指したい状況だったはずだ。その中で、あれだけ腹をくくっての後方待機はそう簡単にできるものではないだろう。ましてや、最後の直線が約270mと非常に短い札幌競馬場だ。
まさに豊富な経験に裏打ちされたレジェンドならではの素晴らしい騎乗だが、まるで安藤氏が告げた”騎手の極意”を体現したような騎乗だった。惜しくも敗れはしたが、改めて大きな存在感を示した武豊騎手。前人未到のJRA通算4000勝が懸かる来年こそ、頂点に立ってもらいたい。
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