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JRA屈指の大ベテラン・蛯名正義に「スランプ脱出」の兆し!? 今年度最多の土日3勝&待望の重賞2勝目で1993年以来の「50勝割れ」阻止へ試練は続く……

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 入線後のガッツポーズもなく、レース後のインタビューでもマイクに向かって坦々と語り続けた彼の姿からは、「ここを復活の契機にする」という秘めた思いがひしひしと伝わってくるようだった……。

 エアスピネルやヤマカツエースといった強豪ひしめく札幌記念(G2)を6番人気のサクラアンプルールとともに制し、今季2つ目の重賞タイトルをゲットした蛯名正義騎手(美浦、48・フリー)。そのレースぶりは今年31年目を迎えた大ベテランらしく、大胆さと繊細さを兼ね備えた見事な騎乗だった。

 五分のスタートを切ると、序盤はゆったり構えて中団インに待機。前走の函館記念(G3)に続くコンビ2戦目ながら息はピッタリ合っており、道中はラチ沿いでジックリと脚を溜めた。

 周囲の馬が徐々に仕掛け始める3~4コーナー。蛯名騎手とサクラアンプルールは静かに進路を切り替え、馬体を外へ持ち出す。馬群の切れ目をロスなく進出し、気付いた時にはすでに大外から追い込み態勢に入っていた。つい向こう正面まで一番内側にいたにも関わらず、である。

 人気上位の各馬が伸び悩むなか、脚を溜めるだけ溜めたサクラアンプルールは躍動。鞍上もやはり力が入ったのか、近頃はすっかり鳴りを潜めた定番の「エビダンス」を繰り出し、同馬に初の重賞タイトルをプレゼントした。

 レース後には「気持ち早めに抜け出してしまい、馬も遊びながらでしたが、何とかしのいでくれました」と謙遜したが、終わってみれば上がり最速で2着に入線したナリタハリケーンをわずかに振り切ってタイム差なしの勝利。スパートのタイミングがもうワンテンポ遅れていればゴール前で交わされていたかもしれず、ベテランの機敏な判断が光った一戦といっていいだろう。

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