アルアイン撃沈で問われる「非情」乗替わりの意義。無法の勝利至上主義も「大逆転」を食らったモズカッチャンに続く皮肉な結果
「思いのほか、簡単に抜かすことができました」
18日に行われた菊花賞トライアル・セントライト記念(G2)をミッキースワローで制した横山典弘騎手からレース後、そんな言葉が飛び出した。無論、パートナーが強かったこともあるが、それ以上に皐月賞馬の不甲斐なさが目立ったレースだった。
ダービー馬のレイデオロを始め、春の3歳牡馬クラシックを彩った有力馬たちが軒並み神戸新聞杯(G2)に流れたため、このセントライト記念は皐月賞馬アルアインの「1強」状態だった。そこに唯一のライバルと目されていたセダブリランテスが右前脚ザ石で回避。いよいよ独壇場と目されていた。
台風一過で晴れ渡った中山競馬場。馬場発表は良馬場と、数少ない懸念材料も消えたアルアイン。単勝オッズは、戦前の予想通り1.7倍と抜けた人気になった。それも出走メンバー15頭の中で、重賞勝ち馬は本馬だけ。大半が条件馬ということもあって、菊花賞(G1)との2冠制覇に向けて「勝ち方」だけが問われた一戦だった。
ところが、最後の直線で好位から抜け出す得意の展開に持ち込みながらも、さらに外からミッキースワローに詰め寄られると、あっさりとギブアップ。まったく抵抗する気配も見せないまま2着に甘んじた。3着だったサトノクロニクルのM.デムーロ騎手にまで「スムーズだったら2着はあった」と言われる始末だ。
「休み明けでコンディションが100%ではありませんでした。ですから反応も100%ではありませんでした。でも伸びていますし、これを使ってもっとよくなります。距離も大丈夫です」
レース後、C.ルメール騎手がそう新パートナーを庇ったが、来るべき本番に向けて不安が残る結果となったことは間違いないだろう。
「勝ち馬が強かったということもありますが、100%ではないとはいえ、皐月賞馬としては不甲斐ない競馬でした。セントライト記念はここ5年でディーマジェスティとイスラボニータという2頭の皐月賞馬が出走しましたが、いずれも勝利。不敗神話も途切れてしまいましたね……。
競馬の盛り上がりという点でも残念な敗戦ですが、レース後にネット上で聞かれたのは『ルメール騎手を乗せる意味があったのか』という意見が最も多かったように感じました」(競馬記者)
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