
蛯名正義騎手、デビュー30年でダービー制覇の「時は満ちた」? ディーマジェスティを巡る後輩騎手の「願い」とチャンス

今年、騎手デビュー30周年を迎えた武豊騎手。各所で展示会も行われるなど大きな注目を集めているが、同期である蛯名正義騎手もまた、今年で騎手になって30周年を迎えた。
武騎手が西の王なら、蛯名騎手は東の王。通算2478勝は歴代4位であり、関東騎手の顔として、長い間トップクラスの成績を保持している。
蛯名騎手は現在、今週末に開催される日本ダービー(G1)ではいまだ未勝利。12年のフェノーメノ、14年のイスラボニータと2度の2着があるものの、競馬界最大の栄誉を手にしたことはない。
30年目の今年、そんな蛯名騎手にとって間違いなく「最大のチャンス」が訪れている。皐月賞を豪脚で圧勝したディーマジェスティで、24回目のダービーを迎えるのだ。2冠、そしてその後の海外遠征すらも期待される逸材だけに、初のダービー制覇も現実味が十分にある。
そんな蛯名騎手、ディーマジェスティが共同通信杯を勝利した際、祝勝会で「ある騎手」へ感謝の言葉を口にしたらしい。
その相手は松岡正海騎手。どうやら松岡騎手は、デビュー前からディーマジェスティに調教を施していたそう。当時から同馬の素質に気づいていたようで「これはダービーを目指せるだけの馬。キャプテンが乗ってくれ」と、蛯名騎手へ薦めたというのだ。
同じ関東騎手とはいえ、勝利を競うライバル。後輩からしても、蛯名騎手に日本ダービーを勝ってほしいという思いは強いらしい。そして、蛯名騎手がいかに後輩たちから尊敬を集めているかもよくわかる話だ。
実際、ディーマジェスティは共同通信杯と皐月賞を制し、松岡騎手の”予言”は見事に的中。ダービーの主役として大舞台に挑む。
松岡騎手との関わり、デビュー30年の節目、そして「もう若くないし、そう何回もチャンスがあるわけじゃない」という蛯名騎手自身の言葉……。”時は満ちた”のかもしれない。
(文=利坊)
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