皐月賞馬アルアイン「菊花賞仕様」に思う”最強”調教師は、馬を「変える」池江泰寿か「変えない」藤沢和雄か……東西トップトレーナー「超一流の流儀」
昨年の菊花賞。管理馬に関してそうコメントしながらも、圧倒的な強さでラスト一冠を制した調教師がいる。当時の勝ち馬サトノダイヤモンドを管理する池江泰寿調教師だ。
池江調教師は「やってみないと分からないが、距離はベストじゃない。2400mでも少し長いかもしれないくらいで、ベストは2000m前後では」と『東京スポーツ』の取材に答えている。ただ、サトノダイヤモンドをはっきりと「中距離馬」と断定しながらも、それからわずか5日後の菊花賞では、2着馬に2馬身半差をつける完勝劇を飾っている。
師の「馬の適性を見抜く力」は、間違っていたということなのだろうか。
実際に、サトノダイヤモンドが菊花賞を勝つまではディープインパクト産駒に3000m以上の勝ち星はなかった。それだけを見てもディープインパクト産駒のサトノダイヤモンドにとって「3000mがベストではない」という言い分は理解できる。
また、池江調教師は菊花賞に対して「『厩舎力』が試されるレース」と答えている。それは厩舎力、つまりは「人」の手によって、「馬」本来の適性を広げることができるという理論に基づく言葉だ。そして、実際に「中距離馬」サトノダイヤモンドは菊花賞を圧勝。その際も師は「菊花賞仕様に仕上げた」と語っている。
つまりは、これこそが馬をレースの適性に合わせて「変える」スタイル、池江泰寿の流儀「池江流」ということなのだろう。
池江厩舎からは、今年も皐月賞馬のアルアインを筆頭にサトノアーサー、サトノクロニクルの3頭が菊花賞の出走を予定している。だが、どの馬も3000m歓迎というタイプではなさそうだ。
特にアルアインに関しては、母ドバイマジェスティが2010年のBCフィリー&メアスプリント(米G1)を勝ち、その年のチャンピオンスプリンター牝馬に選出されるほどのバリバリのスプリンター。父ディープインパクトに関しては先述した通りで、血統的にはとても3000mに向いているとは思えない。実際に、池江調教師も本馬の3000mに関しては「わからない」と話している。
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