GJ > 競馬ニュース > 【徹底考察】サトノアラジン  > 2ページ目
NEW

【徹底考察】安田記念(G1) サトノアラジン「極上の上がり3ハロン『32.4秒』。しかし、G1級の切れ味には『理由』が存在する」

【この記事のキーワード】, ,

【血統診断】

arajinkettou.jpg

 ディープインパクト×ストームキャットという配合は、このレースでライバルとなるリアルスティールと同じ。日本ダービーを勝ったキズナやエリザベス女王杯を勝ったラキシス、フランスのイスパーン賞を勝ったエイシンヒカリなど活躍馬は多岐にわたる。

 また、この配合の成功例には、母系に重厚なヨーロッパの血が入っている共通項があり、先述した3頭に加え、桜花賞馬のアユサンやリアルスティールも同様の傾向持っている。その上で本馬もまた、母方にニジンスキーの血を持っていることからもディープインパクト×ストームキャットの成功パターンに該当しているといえる。

 前走が重賞初制覇となったが、決して奥手の血統構成ではない。どちらかというと、あまり成長力が感じられない血統だが、大事に使われてきたこともあってまだまだ馬は元気なようだ。

≪結論≫

『考察』で述べた通り、上がり3ハロン「32.4秒」の鬼脚を繰り出した前走の京王杯SCのパフォーマンスは、まさにG1レベルと評価していい。ただ、それが賞金加算の都合で本馬が仕上がっていたことと、1400mでの走りであることは頭に入れておきたい。

 また、京王杯SCを勝ったことは大きいが、これ自体が当初のプランになかった余計な1走だったため、それが本番にどう影響するのかも注目だ。そのため、京王杯SCの評価には割引が必要だ。単純に過信しすぎないことと、前哨戦を勝つためにピークに近づけざるを得なかった状態が、まだ持続できているのか。馬体重も含めて、パドックでは特に注目しておきたい一頭である。ただ、こういった様々なハードルを越えれば、仮にモーリスが相手でも臆することはないほどの器ではある。

 しかし、いくらこの馬が驚異的な末脚を持っていたとしても、位置取りがあまり後ろ過ぎると今まで通りに取りこぼしてしまう可能性も否めない。できることなら、モーリスやリアルスティールといった有力なライバルを意識した競馬はしたいところ。

 東京のマイル戦は、この馬にとってベストに近い。晴れて良馬場で迎えられれば、昨秋4着だったマイルCS以上の前進が見込めるかもしれない。
(監修=下田照雄(栗東担当))

【徹底考察】安田記念(G1) サトノアラジン「極上の上がり3ハロン『32.4秒』。しかし、G1級の切れ味には『理由』が存在する」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
  2. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  3. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  4. 田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
  5. C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
  6. 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
  7. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  8. 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
  9. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  10. JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……