印象的な「宝塚記念だけを勝った馬」。その理由と「核心」を探る。
他のレースでも1番人気、2番人気に支持される馬もいるが、宝塚記念は10番人気以下がいない。上記はG1勝利がそのレース1つだけだった馬達なので、人気薄で大激走した馬も多いのが当然だ。実際に54頭中12頭が2桁人気での勝利である。一世一代の走りがG1で出たケースも多いのだろう。
そんな中、宝塚記念はやや違う。3番人気までの馬が多い点が他とは異なる。
この中では人気のない部類に入るナカヤマフェスタもアーネストリーもG1好走歴があり、エイシンデピュティもこの時点で重賞3勝の実績馬だ。
「この1勝だけ」が他のレースに比べて印象に残っている馬が多いのは、純粋に数が多い点もあるが、「上位人気に応えて勝てる程強い馬だった」という見解も出せるだろう。
実際に、宝塚記念に至るまでのレースでも好走が非常に多い。勝利する前にG1で3着以内に入ったことがある馬は6頭、合計で17回を数える。
オサイチジョージ(安田記念3着)
メジロライアン(皐月賞3着、ダービー2着、菊花賞3着、有馬記念2着)
マーベラスサンデー(有馬記念2着、天皇賞3着)
メイショウドトウ(宝塚記念2着、天皇賞秋2着、JC2着、有馬記念2着、天皇賞春2着)
ダンツフレーム(皐月賞2着、ダービー2着、安田記念2着)
アーネストリー(宝塚記念3着、天皇賞秋3着)
他のレースで同じように数えると、天皇賞春 4回、安田記念 8回、天皇賞秋 1回、マイルチャンピオンシップ 8回、スプリンターズステークス 4回、ジャパンカップ 1回、有馬記念 2回である。10頭であることを加味しても、これは宝塚記念の特徴と言えるかもしれない。メイショウドトウの数が多いとはいえ、バリエーションにも富んでいる。
また、重賞未勝利馬はおらず、10頭合計で宝塚記念を勝つ以前に重賞を28勝もしているのだ。
従って「宝塚記念しか勝っていない馬」が目立つ理由としては
1.数が多い
2.上位人気で勝利している
3.勝つ前にもG1で好走していた
4.複数回重賞勝ちがあった
5.その後G1を(好走しても)勝てなかった
というのが複合的に絡み合って「やっとG1を勝った。でも他のG1は勝てなかった」という印象が、他のレースに比べて強く残るのではないか。
今年で言えばカレンミロティックはG1での連対含め3回馬券になっているし、サトノノブレスも重賞4勝馬であり菊花賞2着馬である。
ラストインパクトもJCとドバイで好走しているので、そろそろ一発あってもおかしくないし、ステファノスだって香港と天皇賞というレベルの高いレースで好走している。将来「好メンバーだった2016年の宝塚記念を勝った印象的な馬」となる資格のある馬が揃っているではないか。非常に楽しみだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
競馬版『無限の住人』!? 米最高峰の舞台に立った「独眼竜」馬に熱視線も、意外と多い「隻眼の強豪」- 交通事故で乗り合わせたすべての馬が死亡……度重なる危機を奇跡的に乗り越え、最後は年度代表馬に。人知を超えた「奇跡の馬」サンデーサイレンス【前編】
- 「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
- 母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?















