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JRA「打倒グランアレグリアへ」ダノンファンタジー未勝利圧勝。再び相見会えるのは確実か

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 この時期になっても30度超えという夏日となった9月16日(日)の阪神競馬場。3Rの芝1,600mで行われた2歳未勝利戦でダノンファンタジー(2歳牡 栗東・中内田充正厩舎)が無事勝ち上がった。

 同馬はnetkeiba.com主催のPOG(ペーパーオーナーゲーム)でも2000人以上の指名数で上位22位につけている評判馬だ。6月の東京競馬場で行われた芝1,600m新馬戦で、C.ルメール騎乗のグランアレグリアに屈し、次走こそはと期待していたファンも多かっただろう。

 今回のレースではダノンファンタジーは単勝1.3倍という断然の人気となった。スタートはメンバー中1番早くスムーズにゲートを出た。そのせいかあまりのスタートの良さにやや掛かり気味となったが、鞍上の川田将雅騎手が先頭2頭の後ろ外目につけてうまくなだめ、3番手でレースを進めた。4コーナーを回り直線に入るとバテた2頭をあっさり交わすと、その後は「ムチも使わず、手綱を扱くこともなく」馬なりのまま後続に2馬身差をつけ勝利した。「まるで調教」のようなレースだった。

 それもそのはず。同馬はデビュー戦前の5月に栗東坂路調教で「52.5 – 38.0 – 24.5 12.1」という古馬重賞出走馬レベルのタイムを叩き出している馬なのだから当然と言えば当然だろう。今回は牝馬限定戦の少頭数9頭立てということもあり、メンバーレベルも疑問符だが、同馬が出走することで予定を回避した馬も多かったことだろう。

 ダノンファンタジーは2016年1月30日早生まれのノーザンファーム生産馬で、2017年のセレクトセールで9,720万円という価格で「ダノン」の冠名でお馴染みのダノックス(野田順弘氏)に落札された。牡と牝の違いこそあれど、 今回のダノンファンタジーのレースぶりは、昨年の朝日FS、今年の弥生賞を楽勝したダノンプレミアムを彷彿とさせた。

 同馬を管理するのは開業5年目、将来のリーディングトレーナーとの呼び声も高い中内田充正調教師である。今年は既に35勝(JRAリーディング4位)、勝率2割2分6厘(2位)、連対率3割6分1厘(2位)、複勝率4割6分5厘(2位)(※9月9日現在)と驚異の成績だ。並の若手調教師が成せる成績ではない。

 その驚異の成績を収める中内田充正氏は、関西の育成牧場の名門、信楽牧場の出身で、10代から欧州に馬学留学していた。その後、米国に渡り「世界一の厩舎」と誉れ高きロバート・フランケル厩舎で修行した。そして日本に戻ってJRAで調教師となった。いわゆる「競馬界の国際エリート路線」を歩んできた逸材。人脈も国内に止まらず世界のダーレーやクールモアスタッドとも繋がりがあり、JRAでも馬主となったゴドルフィンからも厚い信頼を得ており、数多くの管理馬を委ねられている。

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