JRAルメール「マイルCSで怖い馬」ロジクライの可能性。C.デムーロで挑戦も「作戦」は
秋のマイラー王決定戦マイルチャンピオンシップ(G1、芝1600メートル)が18日、京都競馬場で行われる。実績のある有力馬も多いが可能性を秘める伏兵馬も少なくない。穴人気しそうなのがロジクライ(牡5歳、栗東・須貝尚介厩舎)。激走の可能性はあるのか、検討してみよう。
前走、富士S(G3、芝1600メートル)では2着馬ワントゥワン(牝5歳)に2馬身差をつける見事な勝利を飾った。毎年、マイルCSを目指す実力馬が集い、多くの馬がマイルCSで馬券になるレース。昨年はエアスピネル(現牡5歳)が1着、ペルシアンナイト(現牡4歳)が2着となり、本番もこの2頭で決まった。ロジクライの勝ちタイム1分31秒7はレースレコード。ならば本番でも大いに期待したくなる。
ロジクライは3歳時にシンザン記念(G3、芝1600メートル)を優勝。将来が嘱望されたが骨折、約2年の休養を余儀なくされた。復帰したのは昨年の暮れ。条件戦、オープンを勝ち上がり、重賞でも好走してステップアップしてきた。富士Sでようやく待望の重賞2勝目を上げ、ついにG1の舞台に上がってきた。
富士Sの鞍上はC.ルメール騎手。2番手から堂々と押し切った。そのルメール騎手は今回1番人気も予想される安田記念優勝馬モズアスコット(牡4歳)に騎乗する。マイルCSの共同会見でライバルを問われると、まずペルシアンナイトを挙げ、次にロジクライを指名し「彼は京都競馬場がちょうどいい馬」と語っていた。
ロジクライの強みは素軽く先行して、直線ではしぶとく伸びる持久力。復帰から1年弱、レース数を使っていないこともあり、順調にパワーアップしてきた。ルメール騎手がライバル視するように、持てる能力を存分に発揮できればここでも能力はヒケを取らない。
ただし、問題は同型馬が多いこと。その代表がアエロリット(牝4歳)とアルアイン(牡4歳)、さらには昨年2着のエアスピネルもいる。ヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)を制したジュールポレール(牝5歳)も先行できる。昨年4着のレーヌミノル(牝4歳)の出方も微妙だ。先行馬の集中がこのレースの展開をややこしくしている。どの馬が逃げてどんなペースになるのか読みづらい。
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