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最後の一冠『菊花賞の行方を占う』特別編「ついに出揃った『5強』の秋ローテ!エアスピネルは武豊騎手と共に菊花賞へ」

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 思い出されるのは、2002年の神戸新聞杯だ。この年はダービー馬のタニノギムレットが屈腱炎で、秋を待たずに引退。神戸新聞杯では皐月賞馬ノーリーズンと日本ダービー2着馬シンボリクリスエスが激突し、後者に軍配が上がった。

 なお、シンボリクリスエスはそのまま勢いに乗って天皇賞・秋を制覇。有馬記念(G1)も制して、その年の年度代表馬まで上りつめている。リオンディーズは同世代との激戦を糧に開眼するだろうか。

 また、2歳時からマイラー色の強かったエアスピネルの菊花賞挑戦は、競馬ファンに大きな驚きを与えたようだ。

 陣営も相当迷ったはずだ。エアスピネルが秋のローテを公にしたのは「5強」の中で最後だった。選択肢の一つにあった天皇賞・秋では、主戦の武豊騎手がエイシンヒカリに騎乗予定。そういった事情も加味しての決定だろう。

 ファンを中心にメディアからも距離を不安視する声が出始めているが、実際のところはそうでもないかもしれない。

 確かに父キングカメハメハは、代表産駒がチャンピオンスプリンターのロードカナロアであるようにスタミナ面に不安はあるかもしれない。だが、実際に産駒のローズキングダムが2着しているように、菊花賞がまったくダメとは言い切れないはずだ。

 それに加え、サトノダイヤモンドやディーマジェスティといった、強力なライバルの父ディープインパクトの産駒も菊花賞は未勝利。2013年のサトノノブレスの2着が最高成績である。つまり単純な数字の面では「互角」といえるのだ。

 さらにエアスピネルの祖母エアデジャヴーは皐月賞と菊花賞の2冠馬エアシャカールの姉であり、甥にあたるエアスピネルとは血統背景がよく似ている。

 そういった下地の上で筆者が強く推したいのが、昨年の菊花賞馬キタサンブラックの存在だ。

 ディープインパクトの全兄ブラックタイド×サクラバクシンオーという配合のキタサンブラックは、血統だけ見ればエアスピネルよりもさらにスタミナ面で不安がある。

 しかし、キタサンブラックはその「操縦性の高さ」と「立ち回りの上手さ」で、スタミナのロスを最小限に抑えて菊花賞制覇。この春には天皇賞・春(G1)も制して、チャンピオンステイヤーの名を欲しいままにしているのが現実だ。

 そういった点で、エアスピネルもまた抜群の折り合いと自在性で常に全力を出し切れるタイプ。つまり「操縦性の高さ」と「立ち回りの上手さ」に優れたキタサンブラックと似たタイプといえるのだ。

 そして、何より頼もしいのはキタサンブラックの主戦も務める鞍上の武豊騎手の存在だろう。ちなみに菊花賞は、自身初のG1制覇を含め4勝している(キタサンブラックの菊花賞は北村宏騎手)。

 いずれにせよ、春のクラシックの中心を担ってきた「5強」の行く末もすべて決まり、いよいよ秋競馬の足音もゆっくりとだが近付いてきた。この春は、競馬ブームが再び起こりつつあるような持ち上がりを見せた。

 好調な競馬界の象徴となりつつある『史上最強世代』が、秋はどのような激戦を見せてくれるのか。本当に待ち遠しい限りだ。

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