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ぼくらはあの頃、アツかった(13) パチスロは、心に届く鎮痛剤。「鬼武者3」が教えてくれた悟りの境地

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そして足を見た。めっちゃ灰が積もってた。いきなりの怒りである。さっきまでの筆者は心が弱ってたから平気だったけど、今の筆者はこういういの嫌いだから。ちゃんと言おう。と思った。椅子からケツを半分ずらし、ハスに構えてエイトマンと向き合う。

「ちょっと。灰」

エイトマンは筆者を横目で見て。それから何も言わずにリールを強打して停止し、フン、と鼻で息を吐いて席を立つ。謝りもしなかった。ゲーム数は700と少し。下皿には5枚ほどのメダル。わざと残して帰るのだろう。通常モードのループを食らって、データマシンの履歴には壮絶な摩天楼が形成されていた。クソ負けである。

ざまみろ。と心の中で嘲笑しながら、ハンケチーフでジーンズを払う。筆者はその日、色々なものに勝った。
心の弱さにも。鬼武者にも。そしてエイトマンにも。漏れなく勝利。大勝利だ。あの日の勝負は、筆者のパチスロヒストリーの中でもかなり重要な意味を持っている。なぜなら筆者は学んだからだ。

曰く、パチスロでの勝利は、あらゆる意味で潤してくれる。

痛みも絶望も。悲しみも苦しみも。一時的にではあるが、総てを消してくれる。心に届く、ロキソニンだ。

それからしばし後。ホールの近所にある中華屋にふらりと入ってみた。ランチの定食を食べるためだったが、見ると、店の奥まった場所でスタッフと客がモメていた。客の姿は背中しか見えなかったが、それだけでなんでモメているか、筆者は刹那の間に理解して、回れ右して店を出た。

──背中に8を背負ったおじさんは、今日もどこかでタバコを床に捨てているのだろう。

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