
シンハライト確勝級に待った!過去のオークス(G1)激走馬に習い逆転を狙う伏兵たち

いよいよ、週末に迫ってきた第76回オークス(G1)。
戦前の予想では、完全にシンハライトの一強状態。逆転があるとすれば、フローラS(G2)を3馬身差で圧勝したチェッキーノか、超良血の大器ロッテンマイヤーくらいだろうと言われている。
しかし、走るのはまだまだ情緒不安定な乙女たち。それも全馬が2400m初体験ということもあり、意外な穴馬の激走によって波乱決着も多いのが歴代のオークスだ。
そこで今回は、過去にオークスで激走した馬に習いながら、シンハライトやチェッキーノに逆転の可能性のある馬をパターン別に追ってみた。高配当の使者を見逃さないためにも、ぜひともお目通しを。
【激走パターン1】2013年
・勝ち馬メイショウマンボ 9番人気1着
フィリーズレビュー(G2)を快勝して挑んだ桜花賞は、4番人気に推されながらもフケなどが原因で10着に大敗。だが、わずか1カ月半後のオークスでは見事に立ち直り、世代の頂点に立った。その後も秋華賞(G1)、エリザベス女王杯(G1)も制して最優秀3歳牝馬の座に。
→4枠8番 デンコウアンジュ 川田将雅騎手
アルテミスS(G3)では後の2歳女王メジャーエンブレムに土をつけ、チューリップ賞(G3)でも勝ったシンハライトや、後の桜花賞馬ジュエラーから0.3秒差の5着と、その実力は3歳牝馬でも高いものがありそうなデンコウアンジュ。しかし、桜花賞では後方から進めたものの、直線で前が開かず右に左に大移動。結局、ほとんど何もできずに10着に大敗した。メイショウマンボとは敗因が異なるが、本来の力を出せなかったという点では同じ。メイショウサムソンの産駒で、母方にはニジンスキー系マリエンバードにサンデーサイレンス、パーソロンと距離が伸びて良さそうな血が目立つ。2400mで一変なるか。
【激走パターン2】2012年
・アイスフォーリス 9番人気3着
前々走のミモザ賞(500万下)で敗れたものの、トライアルのフローラSで2着とし、オークスへの切符をゲット。それもただ参加するだけでなく、中団からしぶとく伸びてオークスでも3着を確保。距離が伸びていいステイゴールドの血が、波乱を演出した。
→3枠6番 アドマイヤリード 岩田康誠騎手
こちらは桜花賞の5着馬なのでオークスへの臨戦過程はまったく異なるが、距離が伸びて良さそうなステイゴールド産駒という点で共通している。桜花賞は最後方から追い込んだが、5着止まり。しかし、実は桜花賞の上がり3ハロンで勝ったジュエラーの「33.0秒」に次いだのはシンハライトではなく、この馬の「33.2秒」の豪脚。シンハライトは「33.7秒」で第3位だった。距離が伸びた東京で追い比べになれば、桜花賞以上の順位も狙えるのではないか。
【激走パターン3】2011年
・ピュアブリーゼ 8番人気2着
こちらも2012年のアイスフォーリスと同じく、500万下で2着に敗れながらもフローラSでも3着に入線して出走権をゲットした。ただ、この馬が敗れた500万下を勝ったのは、実はその年のオークス馬エリンコート。それもわずかクビ差接戦だった。仮にエリンコートがオークスを勝つことがわかっていれば、評価されて当然の存在だったが……。
→3枠5番 ペプチドサプル 四位洋文騎手
前走の矢車賞(500万下)でようやく勝ち上がったばかりだが、抽選を突破してオークスの舞台に出てきたペプチドサプル。実はこの馬もピュアブリーゼと同じく、有力馬と接戦の経験がある影の実力馬。忘れな草賞(OP)でロッテンマイヤーに0.1秒差、アネモネS(OP)でもチェッキーノと0.2秒差、さらには紅梅S(OP)ではシンハライトとも0.2秒差の競馬をしている。これらの馬たちがオークスで上位人気になるのが確実な以上、この馬を見逃すのは危険かもしれない。
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