真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2016.09.21 11:19

「この夏、最大の上がり馬」カフジプリンスの迷走……予定される3カ月間で10600mのマラソンは『矢作マジック』再来の布石なのか!?
文=村上荒城

この夏、札幌で行なわれた出世レース阿寒湖特別(1000万下)を5馬身差で圧勝したカフジプリンス(牡3歳、栗東・矢作厩舎)の”迷走”が続いている。
阿寒湖特別はこの馬の将来に大きな希望を抱かせる、実に圧倒的な競馬だった。
レースは4コーナーに差し掛かると一気にスパートするも、あまりにも勢いが付きすぎて小回りのコーナーで大きく外に振られた。だが、周りの馬とは次元の違う手応えで先頭に並びかけると、後は独壇場。後続を突き放すワンサイドのままゴールしている。
「秋は菊花賞に出したいと思っている馬です。この馬は走りますよ」
手綱をとった福永祐一騎手が興奮気味にそう話した通り、この圧巻の勝利は菊花賞戦線に「最大の惑星」が誕生したことを予感させるものだった。過去にマンハッタンカフェやファインモーション、ステイゴールドが出世の足掛かりとした札幌の名物レースから、また一頭名馬が駆け上がってゆく……。そんな期待と希望に満ちた勝利だった。
しかし、今、カフジプリンスの鞍上に福永騎手の姿はない。
歯車が狂いだした、いや、正確に述べれば菊花賞の有力馬に躍り出たカフジプリンスの”進路”に疑問符を打たざるを得なくなり始めたのは、陣営が前走の丹頂S(OP)を使う決断をしてからだった。
阿寒湖特別の勝利で、すでに1000万下を卒業したカフジプリンス。この時点でセントライト記念(G2)や神戸新聞杯(G2)といった優先出走権が発生するレースの結果は出ていないが、状況を鑑みれば1600万下の身でも十分菊花賞に出走できることが推測される。
仮に抽選になったとしても「外れる方が難しい」といった状況になるのは明白だった。
PICK UP
Ranking
5:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
関連記事
【夏季特別企画】史上最強世代・最後の一冠『菊花賞の行方を占う』Vol.10「野分特別を4馬身差圧勝!ノガロは『伝説の新馬戦』を演じた菊花賞馬の奇跡を再び起こせるか」
【夏季特別企画】史上最強世代・最後の一冠『菊花賞の行方を占う』Vol.9「これで皐月賞10着馬……札幌2600mでまたも5馬身差の圧勝劇!ますます混沌を極める『淀』への道」
【夏季特別企画】史上最強世代・最後の一冠『菊花賞の行方を占う』Vol.8「初の古馬相手に圧巻のノーステッキ!急成長するナムラシングンが打倒『BIG5』へ駆け上がる」
最後の一冠『菊花賞の行方を占う』特別編「ついに出揃った『5強』の秋ローテ!エアスピネルは武豊騎手と共に菊花賞へ」
【夏季特別企画】史上最強世代・最後の一冠『菊花賞の行方を占う』Vol.7「伝説の出世レース『阿寒湖特別』を5馬身差で圧勝!北の大地で目覚めたステイヤーの血」