
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?

15日に競馬大手ポータルサイト『netkeiba.com』内の「若手騎手応援コーナー!キシュトーーク U25」に出演した菊沢一樹騎手のインタビューで、興味深い一幕があった。
今年で2年目を迎えている菊沢騎手だが、ルーキーイヤーの昨年を振り返りながら自身の騎乗フォームの修正について話す中、待望の初勝利を上げるきっかけとなった「ある一件」に関して語っている。
デビュー当時の菊沢騎手は、新人の中でも一風変わった馬の追い方をしていた。俗に「お尻トントン」といわれている騎乗スタイルで、岩田康誠騎手や蛯名正義騎手、川田将雅騎手などのトップジョッキーが近年取り入れた、斬新な追い方だ。
菊沢騎手はそういった先輩の影響を受け、競馬学校時代から練習を重ねてきたようだが、いざデビューしてから思うように勝てず苦しんでいたらしい。実際に藤田菜七子騎手や新人王を獲った木幡巧也騎手などの同期が次々と初勝利を挙げる中、自分だけが最後まで勝てていなかった。
そんな中、悩める新人に声を掛けたのが関東の大御所・横山典弘騎手だ。
菊沢騎手の叔父にあたる横山典騎手は「あの乗り方はやめろ」と強く説得。菊沢騎手もここまで培ってきたスタイルだけに最初は納得できなかったようだが、大先輩から丁寧な説明の上に師匠であり、父でもある菊沢隆徳調教師からも「あれは馬の負担になるだけだから止めなさい」と指摘されたようだ。
菊沢騎手はその時の心境を「目が覚めた」と語っているが、結果的に「お尻トントン」をやめた翌週に初勝利を上げ、自分が取り入れるべき騎乗スタイルが見えたようだった。
このエピソードだけでなく、以前から何かと議論を巻き起こしている「お尻トントン」。JRAでの”発案者”は、おそらく岩田騎手であり、実践し始めた当初は岩田騎手が重賞を勝ちまくっていたこともあって大きな注目を浴びた。
「馬の背中にトントンと尻をつけるような」独特の騎乗フォームは一見、馬にさらなる推進力をもたらしているようにも見える。実際に2015年の岩田騎手は、8月の終わりまでに「13」もの重賞勝利を上げる大活躍。武豊騎手が持つ年間最多重賞勝利記録も視野に入るほどの”無双”ぶりだった。
PICK UP
Ranking
17:30更新JRA G1未勝利騎手の「匂わせ」発言がプチ炎上!? 「もはやトップとかG1への憧れはそんなにない」ファンから批判に晒された騎乗スタンスの真意とは
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
武豊「華が足りない」愛ある苦言から14年…G1「108連敗」三浦皇成いざ頂点獲りへ
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「もちろん謝りにいきました」元天才に厳しさ教えた相談役の壁…誰もが気になる「伝説のエルボー」が飛び出した舞台裏
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 武豊「救った」人情派オーナーに直電。三浦皇成「G1を勝たせて下さい」抜擢の裏側