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JRA・新G1ホープフルS優勝馬は何だったのか。ワグネリアン、アーモンドアイ、JRA3歳クラシックを総括

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 3歳牡馬路線はまさかの結果だったといっていいだろう。昨年の最優秀2歳牡馬に選出されたダノンプレミアムは、デビューから3戦全勝で朝日杯フューチュリティステークス(G1)を勝利。その圧倒的内容と父ディープインパクトという血統からクラシック戦線の中心と目されていた。そして2018年初戦の弥生賞(G2)を完勝、皐月賞も圧倒的人気が集まると思われていた。しかし同馬は皐月賞直前に爪の怪我であるザ石を発症、勝利目前と言われた皐月賞の回避を余儀なくされたのだ。

 ダノンプレミアムの陰に隠れたが、昨年G1レースに昇格したホープフルステークス(G1)を勝利したタイムフライヤーは、前哨戦の若葉ステークスで圧倒的人気を裏切り敗退。続く皐月賞も10着に敗退、G1馬でありながら結果を出すことができなかった。

 ダノンプレミアムという王者不在の皐月賞を制したのは、重賞未勝利の格下馬、7番人気エポカドーロだった。同馬は新種牡馬オルフェーヴル産駒。トライアルレースのスプリングステークス(G2)2着でようやく皐月賞の出走権利を得た馬だったが、鞍上の戸崎圭太騎手の好騎乗もあり大一番で見事な仕事をやってのけた。皐月賞を制した同馬は唯一三冠馬に挑戦する権利を獲得、春の最終決戦である東京優駿(日本ダービー)に駒を進めた。

 皐月賞を回避したダノンプレミアムも揃い、3歳牡馬のトップレベルが集結した日本ダービー。当日は12万6767人が競馬場に集まり、馬券の売り上げは前年比105.3%アップの262億9283万4800円という破格の金額。いかに多くのファンが注目したのかわかるだろう。1番人気はダノンプレミアムとなったが、同馬はレース前からイレ込みと発汗が目立ち、やはり怪我明けの影響は隠せなかった。

 今年の日本ダービーは絶対的逃げ馬の不在で展開がカギを握ると見られていたが、レースを作ったのは皐月賞馬エポカドーロだった。前半1000mを60.8秒の絶妙なペースで逃げ、ゴール寸前まで粘り込んだ。しかし勝利したのは福永祐一騎手鞍上のワグネリアンだった。

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 キングヘイローでの初騎乗から20年、父も成しえなかったダービー優勝を遂に達成。ワグネリアンはディープインパクト産駒でオーナーはキングカメハメハ、マカヒキで日本ダービー3勝の金子真人氏。なんとこのワグネリアンで日本ダービー4勝というから驚きだ。ダノンプレミアムは6着、エポカドーロは0.1秒差の2着、3着に16番人気コズミックフォースが飛び込み、3連単は日本ダービー史上最高配当となる285万6300円という高配当が飛び出した。

 2018年が始まったとき、昨年の2歳王者であるラッキーライラックとダノンプレミアムがともに無冠という結果を想像できた人がいただろうか。あれほどの強さを持ってしても勝てないのがクラシックなのだろう。2019年はどんなドラマが待っているのか、すでにダービー馬探しは始まっている。

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