【新潟記念(G3)展望】JRA「飛躍狙う」レイエンダら強豪集結! 夏の新潟で大一番
9月1日、夏競馬を締めくくる伝統のハンデ戦、新潟記念(G3、芝2000メートル)が行われる。レースを展望しよう。
昨年の新潟記念は3歳馬ブラストワンピースが菊花賞(G1、芝3000メートル)に向けたステップレースとして選択、快勝。秋のG1レースに臨むための重要な前哨戦であることが認識された。ここを勝って秋のG1戦線に名乗りを上げたいのが日本ダービー馬レイデオロの全弟レイエンダ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)。
新馬戦から3連勝を決めたものの重賞を初制覇するまでに意外なほど時間がかかってしまった。しかし、前走のエプソムC(G3、芝1800メートル)でようやく悲願のタイトルを獲得。藤沢和雄調教師はかねてから「お兄ちゃんと競馬します」と語っていたように、秋には兄弟対決が実現しそうだ。
ただし、エプソムCは1000メートル通過が1分3秒9という超スローの流れ。逃げたサラキアが2着、2番手からの競馬だったレイエンダが優勝。ともに高速の上がりを繰り出しており、後ろからくる馬はなす術もなかった。特殊な競馬であったことを考慮すると、レイエンダの重賞勝利はかなり恵まれていたと言える。新潟記念での取りこぼしがあっても不思議ではない。
菊花賞で10番人気ながら3着と好走、注目を集めたのがユーキャンスマイル(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)。今年になってダイヤモンドS(G3、芝3400メートル)で重賞初制覇を飾り、ステイヤーとしての素質が期待されたが天皇賞・春(G1、芝3200メートル)は勝ったフィエールマンから1秒5差の5着と案外だった。まだキャリアの浅い4歳馬。3000メートル級の馬と判断してしまうのは早計かもしれない。
カデナ(牡5歳、栗東・中竹和也厩舎)は前走の小倉記念で2着に好走。一昨年の弥生賞(G2、芝2000メートル)以来の重賞連対。ドサ回りで力をつけてきた長い道のりだった。ここは京都2歳S(G3、芝2000メートル)、弥生賞に次ぐ3つ目の重賞制覇を飾って存在感を示したい。
これまで紹介した3頭は素質や能力は高いもののいずれも勝ち味に遅い危険な人気馬とも言える。ならば、一発が決まれば相手次第では高配当が期待できそうなフランツ(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)はどうだろうか。昨年、ステイフーリッシュの勝った京都新聞杯(G2、芝2200メートル)で1番人気に支持されるも10着に惨敗してしまった馬だ。前走の東京・むらさき賞(1600万下、芝1800メートル)で後方から繰り出した上がり3F最速33秒1の末脚は侮れない。
サトノキングダム(牡6歳、美浦・国枝栄厩舎)は前走で3勝クラス特別(芝1800メートル)を優勝。すでに6歳。遅れてきた上がり馬とも言えるが、全成績【5・-7・3・5】と安定しており、新潟実績も【1・2・0・1】と抜群の相性を誇る。夏の新潟ラストにふさわしい穴馬だろう。
オープン大将ダイワキャグニー(牡5歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)はどうしても重賞を勝てない。前走のメイS(オープン、芝1800メートル)は昨年も今年も勝っているように東京の1800メートルベストの距離・コース。だが重賞や2000メートルになるとコロっと負けてしまう。2着は0回、3着は2回と買うならば1着タイプ。思い切って大穴のアタマ勝負が面白いかもしれない。
牝馬3冠を達成したアパパネの仔ジナンボー(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)が前走の東京。3勝クラス特別でオープン入りした。父ディープインパクト、母父キングカメハメハ。まさに金子真人ホールディングスの血を凝縮したような馬。重賞未勝利の終わらせるのはもったいない。
レイエンダはエプソムCで重賞初制覇を飾った。実績よりも人気が先行する競走馬から人気も実力も兼ね備えた一流馬に成長できたのだろうか。新潟記念は9月1日、新潟競馬場で15時45分発走予定だ。
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