JRA宝塚記念(G1)北村友一「悲劇の強奪」武豊に鬱憤晴らす6馬身!? クロノジェネシス「本当に強かった」圧勝劇で“最後の砦”死守!
「本当に強かったです。はい」
最後の最後に、歓喜の瞬間が待っていた。
28日に阪神競馬場で行われた宝塚記念(G1)は、2番人気のクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が優勝。主戦の北村友一騎手にとっても、嬉しいG1・4勝目となった。
18頭立てで行われた芝2200mのレース。稍重で幕を開けたこの日の阪神だったが、途中で良馬場に回復したものの、宝塚記念の1時間ほど前になって、再び激しい雨。結局、レースは元の稍重で迎えることとなった。
ただでさえ、馬場が痛んでいる中での開催。天候が二転三転し、騎手にとっても難しい中でのレースだったが、北村友騎手は「もう馬場とか周りの馬とか気にせず、自分の馬だけ信じて乗れればいい」と腹を括っていた。
レースは、そんな北村友騎手の強い決意が表れたかのような内容だった。中団の外目を進んだクロノジェネシスは3、4コーナーで外から猛然とまくりを仕掛ける。前走の大阪杯(G1)でクビ差だけ逃がしてしまったラッキーライラックに今度こそリベンジを果たすべく、最後の直線入り口ではライバルに並び掛けていた。
そこからの伸び脚は、北村友騎手が「手応えが十分でした。絶対伸びてくれると思った」と振り返った通り、まさに圧巻だった。あっという間に後続を突き放すと、最後は2着のキセキに6馬身差をつける圧勝劇。人馬共に、最高の形で上半期の競馬を締めくくった。
「雨が降ったり止んだりの難しいコンディションでしたが、最後は重馬場(発表は稍重)らしいタフなレースになりましたね。重巧者のクロノジェネシスの適性も大きかったことは確かですが、それ以上に馬の力を信じた北村友騎手の強気な姿勢が光ったレースでした」(競馬記者)
振り返ればこの2020年上半期は、北村友騎手にとって決して輝かしいものではなかった。
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