
有馬記念(G1)クロノジェネシス「当確」ついた!? リスグラシュー、ジェンティルドンナもクリアしていた「3つ」の条件…… 勝ち馬2頭との意外な共通点
27日、今年最後のG1・有馬記念が中山競馬場で行われる。アーモンドアイによる史上初の芝G1・9冠をはじめ、3歳では牡牝揃って無敗の三冠馬が誕生するなど、競馬史に残る記録的な1年だったといえるだろう。
下馬評としては、秋の天皇賞(G1)で最強女王に肉薄したフィエールマン、クロノジェネシスが有力候補と見られているが、データ的にはクロノジェネシス(牝4、栗東・斉藤崇史厩舎)が一歩リードしそうである。
これまで数多くのドラマを生んだドリームレースだけにハイレベル。過去10年、牝馬が優勝した事例は19年リスグラシュー、14年ジェンティルドンナの2頭と苦戦を強いられている。
その一方で、今年のG1で大きく目立ったのは「牝高牡低」の傾向だ。芝条件の9レースで牡馬が制したのはフィエールマンの天皇賞・春(G1)のみ、残る8レースは牝馬が全勝と圧倒している。1年の総決算といわれている暮れのグランプリだけに、牝馬のクロノジェネシスには追い風となりそうだ。
また、さらに後押しとなりそうなのは、優勝したリスグラシューとジェンティルドンナがクリアしていた条件を、クロノジェネシスも同様にクリアしていることである。
一つ目は、同年のG1で牡馬相手に勝利していること。リスグラシューは宝塚記念(G1)、コックスプレート(G1)、ジェンティルドンナはドバイシーマクラシック(G1)の勝利があった。今年の宝塚記念を圧勝したクロノジェネシスも問題ない。
二つ目は、中山コースの経験がないこと。実は2頭とも中山参戦は有馬記念が初で、クロノジェネシスも今回が初めてとなる。因果関係は定かではないが、小回りでコース適性を問われやすいコースにしては影響が小さそうだ。
三つ目は、最長経験距離が2400mまでであること。リスグラシューもジェンティルドンナも有馬記念の2500mは初めての距離だった。勿論、これもクロノジェネシスは該当している。
「オークスでは3着に敗れはしましたが、それは3歳でのことです。昨年に比べて別馬のような一変を遂げたことから問題はないでしょう。評価したいのは、強気なまくりで6馬身差の圧勝を見せた宝塚記念の走りです。
前走の天皇賞・秋にしても、スローで前が有利な展開を後方から鋭く追い込んだように切れる脚もあります。姉のノームコアが先日の香港C(G1)を制して、G1・2勝目をあげたように血の勢い魅力です」(競馬記者)
今年は騎乗停止やお手馬が乗り替わる不運にも見舞われた北村友一騎手にとって、唯一G1勝利をプレゼントしてくれたのがクロノジェネシスだ。
デビューから12戦を誰にも背中を譲ったことのないパートナーだけに、最高の結果を残すことで、コンビ続行をアピールしたいところだろう。
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