
JRA西の福永祐一&東の戸崎圭太……秋の「絶好調男」は? 開業3年目の新米調教師の快進撃
秋恒例の三日間開催も終わり、今週は菊花賞トライアルの神戸新聞杯(G2)そして伝統の中距離重賞オールカマー(G2)が行われる。神戸新聞杯には日本ダービー(G1)を制したシャフリヤール、そしてオールカマーには大阪杯(G1)を勝利したレイパパレが出走する。いずれも、この秋競馬を占う上でも目が離せないレースとなる。
秋競馬も2週間が過ぎたが、ここまでで意外な傾向となっている。
ノーザンファームの勢いは予想されたものだが、騎手と厩舎で勢いに明暗が分かれているのだ。夏以上に好成績を残している騎手もいれば、今一つの騎手もいる。さらに夏の不振を一気に挽回した厩舎もある。今回は秋競馬の絶好調男をチェックし、残り2週となった中山と中京開催の馬券戦術に活かしていきたい。
【関東・騎手】
関東の騎手を見てみると戸崎圭太騎手の好調ぶりに驚かされる。ここ2週で30戦8勝、勝率26.7%・連対率36.7%・複勝率53.3%という好成績だ。今年の通算成績が勝率14%・連対率25.3%・複勝率36.9%なので爆上がりといっていいだろう。
開幕1週目の京成杯AH(G3)は7番人気のカテドラルで重賞制覇をやってのけ、セントライト記念(G2)もソーヴァリアントで2着を確保。しかも開幕週からメインレースは5戦2勝2着1回3着1回で現在4戦連続馬券に絡むなど、非常に安定した成績を残している。今週も土日メインレースともに馬券からは外せない存在だ。
戸崎騎手の勢いに押されているが、横山武史騎手と横山和生騎手も好成績。そして意外な存在が、津村明秀騎手だ。今年はここまで全体で勝率5.8%・連対率16.8%でしかなかったが、この中山開催は勝率15.8%・連対率31.6%の好成績。紫苑S(G3)では12番人気ミスフィガロを3着に好走させ、秋華賞(G1)の出走権をもぎ取った。
一方で出遅れた感があるのが三浦皇成騎手。1回2回3回中山ではともに上位の成績だったが、この4回中山開催は中京遠征を除いて4日間で1勝しかできず、その内容も1~2番人気に7回騎乗して未勝利と今一つ。残り2週での巻き返しに期待したい。
【関西・騎手】
トップは夏から好調の福永祐一騎手だ。中京で8勝、中山で1勝と合計9勝をあげ、そのうち2勝が秋華賞トライアルの紫苑SとローズS(G2)。9月18日には朝から4連勝と派手なアピールも見せた。中山遠征は重賞以外あまり結果が出ていないが、中京に絞れば勝率34.8%・連対率43.5%・複勝率52.2%の安定度。まず軽視することはできない。
そしてこの中京で2位の7勝をあげているのが岩田望来騎手だ。人気馬に多く騎乗する福永騎手と違い、人気薄の騎乗も多いだけに馬券妙味のある騎手。特にダート戦は穴馬で激走を何度もしており、ぜひおさえておきたいところ。
中京で5勝、中山で3勝のC.ルメール騎手も当然要注意。どちらのコースでも連対率は38~40%とハイアベレージ。年間リーディングや200勝、そしてG1レースと秋はモチベーションアップになる要素が十分。特に重賞や特別戦と2歳戦は目が離せない。
川田将雅騎手は中山で1勝、中京で3勝と本人としては納得いかない成績だ。特に3日間開催は12鞍と騎乗数を絞ったが1勝のみ。1番人気は5戦1勝、全体でも2着3回3着3回と取りこぼしている印象。年間リーディング争いも、この秋競馬でルメール騎手に突き放され25勝差、よほどのことがない限り逆転は難しいといえる。
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