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JRA有馬記念(G1)エフフォーリアに横山武史は「ジレンマ」再発!? コントレイルの回避理由と「決定的」な矛盾

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エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 先週末、東京競馬場で行われた世紀の三強対決。コントレイル、グランアレグリアという古馬の壁を越えて優勝したのは、関東の若武者・横山武史騎手がコンビを組んだ3番人気エフフォーリア(牡3、美浦・鹿戸雄一厩舎)だった。

 3歳馬による同レース優勝は2002年シンボリクリスエス以来、19年ぶり4頭目という偉業。東京コースでの勝利となると、25年前の1996年バブルガムフェローまで遡ることになる。

 鞍上の横山武騎手は24日に菊花賞(G1)をタイトルホルダーで制しており、2週連続でのG1レース勝利を挙げた。騎手としても福永祐一、C.ルメールらトップジョッキー相手に寸分の狂いもない大胆な騎乗だったといえる。

 しかし、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍を見せる横山武騎手だが、すべてが順調という訳にはいかなさそうだ。

 レース後、エフフォーリア陣営はジャパンC(G1)には参戦せず、有馬記念(G1)への出走を表明。タイトルホルダー陣営も次走に香港ヴァーズ(香G1)や有馬記念を視野に入れている。

 そのため、もしタイトルホルダーとエフフォーリアがどちらも有馬記念に出走した場合、自身にG1勝利をプレゼントしてくれた2頭が激突する可能性も捨て切れない。そうなると、当然ながら「鞍上問題」に発展する。

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 事実、タイトルホルダーが3月の弥生賞(G2)を快勝した際、陣営から皐月賞(G1)での継続騎乗を望むラブコールもあった。最終的に横山武騎手はエフフォーリアを選択し、直接対決となった本番で2着タイトルホルダーに3馬身の差をつけて圧勝した。

 同馬が菊花賞を5馬身差で勝利したとはいえ、エフフォーリアは古馬相手に天皇賞・秋を制覇した。主戦騎手の胸中はおそらくこちらがまだ上の評価だろう。

 勿論、エフフォーリアの菊花賞回避には、日本ダービー(G1)をハナ差で敗れて無敗三冠にこだわる必要がなくなったことも影響したはずだ。

 しかし、陣営が距離適性を懸念するコメントを残していたことは少々引っ掛かる。

 東京に比して小回りで息を入れやすいとされる中山だけに単純比較はできないものの、これを理由に2年連続で回避を決定していたのがコントレイルだ。

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「中山の2500mというのは東京の2400メートルと100mしか距離が変わらないのに、急に長距離レースになる」

 暮れのグランプリ出走を選ばなかった陣営の分析によるとそれぞれの条件の違いは、額面以上に大きな意味を持つという。これに対し、エフフォーリア陣営がジャパンCと同じ距離であるダービーの敗因を距離と考えるなら、有馬記念を選択したことには矛盾が発生することにならないだろうか。

「軽い馬場を理想とするコントレイルに比べ、エピファネイア産駒のエフフォーリアは多少渋ったくらいがいいタイプ。開催の進んだ中山の馬場は、力を要するケースも多いですが、皐月賞を楽勝したようにコース適性にも全く問題がありません。

陣営としてはプラスマイナスを計算すると、総合的に中山の方があっていると判断したということでしょう。ただ、天皇賞は直行で余力もありそうですから、秋2戦のみというのは淋しい気がしますね」(競馬記者)

 また、ジャパンCには、ダービーで敗れた因縁の相手・シャフリヤールも出走するといわれているだけにリベンジも懸かっている。欲を言えば、コントレイルとの対決をもう一度見たかったというのが筆者の本音だ。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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